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リナレスがWBCライト級決定戦、村田諒太は野獣と

2014年11月11日 18時03分

 11日、元2階級制覇王者のホルヘ・リナレス(帝拳)とロンドン五輪金メダリストの村田諒太(帝拳)が都内で会見に臨み、12月30日に東京体育館で行われる興行への出場が発表された。WBC世界ライト級1位のリナレスは3階級制覇をかけて同級2位のハビエル・プリエト(メキシコ)とWBC世界ライト級王座決定戦を争う。現王者オマール・フィゲロア(米)は8月の試合で負傷して防衛戦が行えないため休養王者となる。WBC世界ミドル級8位の村田はプロ6戦目でジェシー・ニックロウ(米)とミドル級10回戦で対戦する。

リナレス3階級制覇へWBC王座決定戦、村田諒太も出場(ボクシングニュース)
12.30で競演するリナレス(右)と村田

 リナレスは2011年10月に米・ロサンゼルスで行われたアントニオ・デマルコ(メキシコ)とのWBC世界ライト級王座決定戦に11回TKO負けして以来、2度目の3階級制覇チャレンジとなる。昨年11月にはWBA王者のリチャード・アブリル(キューバ)への挑戦が決まっていたが、相手の負傷で流れたこともあった。それだけに「ずっと待っていたので決まって嬉しい」とリナレスは笑顔。「それに日本で決まったことも。私の国、私の場所だから」と世界戦では5年ぶり、王座への挑戦試合では初となる日本の舞台を喜んでいた。

 プリエトは33戦24勝18KO7敗2分の27歳でこれが世界初挑戦。昨年11月に元WBA世界S・フェザー級王者のビセンテ・モスケラ(パナマ)とWBCシルバー・ライト級王座決定戦を行い、判定勝ちで同王座を獲得している。リナレスはプリエトについて「メキシカンは大体、プレッシャーをかけてくるけど、距離を取ってアウトボクシングをしてくるうまい選手」と評価した上で「クリーンな選手で頭から突っ込んでくる危険がないので、とても美しい試合になると思う。きれいな形でKOできるかもしれないし、もし、判定になってもきれいな形で勝てると思う」と自信を示した。「僕のスピード、コンビネーションを見せたい」と本領発揮を予告。一方でこれが最後のチャンスという気持ちもあり、「最も大事なのは負けないこと」と話した。

 村田の6戦目の相手に選ばれたニックロウは、“Beast(野獣)”の異名を持つ27歳で24勝8KO4敗3分の戦績を残している。1試合だけ映像を見たという村田は「ファイターで、かなりアグレッシブな選手なので自分とは噛み合うと思う。見ているほうは面白い試合になるのでは」とコメントした。前戦ではプロ初の判定勝ち。KOについては「前回の反省があるので、流れの中でチャンスがあれば」としたが、前日までリナレスとともに敢行した1週間の成田での走り込みキャンプの際、初めて経験したというゴルフをたとえに「強く打とうとしても当たらないもので、何も考えずにボールだけ見て、力を入れずに打てば飛ぶもんなんですね」と話していた。

 今回は恒例の米合宿は行わず、村田自身の希望で日本で調整し、試合に臨む。初めての試みになるが「評価されるのは全部、試合。結果もそうだし、内容もそう。試合でしっかり見せられるように、しっかり練習したい」とだけ語った。村田もリナレスも来週以降から本格的なスパーリングを開始し、試合まで仕上げていく。

 これで30日は、すでに発表になっている井上尚弥(大橋)、八重樫東(大橋)の世界戦もあり、ビッグイベントになる。村田は「素晴らしいイベントに出させてもらい、感謝しているし、前のアメリカ合宿でもずっと一緒で、かみさんより長く生活をともにしているかもしれないホルヘと同じリングに上がれて幸せ。一緒に盛り上げたい」と笑いを誘いながら、意気込みを語った。

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