畑中ジムが28日、名古屋市内のCBCテレビで会見を開き、WBO世界L･フライ級チャンピオン田中恒成（畑中）の初防衛戦を5月20日（土）に武田テバオーシャンアリーナ（名古屋市港区）で挙行すると発表した。相手は16戦全KO勝ちの指名挑戦者アンヘル・アコスタ（プエルトリコ）。

　元WBOミニマム級王者の田中は昨年大みそかに階級を上げ、モイセス・フエンテス（メキシコ）を一蹴。デビュー8戦目で2階級制覇に成功した。今回はその初防衛戦にあたる。田中と畑中清詞会長は2月にプエルトリコで行われた挑戦者決定戦を現地視察しており、相手のアコスタともすでに面識がある。

　かねてL･フライ級で並立する日本人王者との統一戦をアピールしていた田中は「今回そうはならなかったけど、まったくヒケを取らないカードだと思います。モチベーションも高まっています」と自ら語り、「予想は俺のKO勝ち」とぶち上げた。

　アコスタについては「対策はこれからですが、カウンターの左フックであったり、いいパンチを持っている。それはもらわないようにしたい」と印象を述べた。「プエルトリコで会っていいヤツだと思ったけど、試合は全然別。問題ないです」とチャンピオンの顔を見せた。

　WBOの本部国プエルトリコでは「ウィルフレド・ゴメスの再来」（フランシスコ・バルカルセルWBO会長）と期待される最強の挑戦者を迎えるわけだが、田中はこのアコスタに快勝していま一度統一戦を猛アピールするつもり。畑中会長も「統一戦のオファーは出しとるけども、 なかなか実現せんモヤモヤがある。だからこの相手を倒して、誰が一番強いんやと見てもらいたい」とキッパリ。

　田中-アコスタ戦はそれだけで十分魅力的な世界タイトルマッチだが、田中がいい結果を残せば“L･フライ級日本人ウォーズ”は今後さらに過熱することは請け合い。当日はCBCテレビが午後4時から実況生中継を予定している。