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9.9防衛戦の井上尚弥、唯一の不安は西海岸での減量

2017年8月17日 19時53分

 WBO世界S・フライ級チャンピオンの井上尚弥(大橋)は17日、横浜市内のジムで練習を公開。9月9日(日本時間10日)、米カリフォルニア州カーソンのスタブハブ・センターで行われる米国初戦、アントニオ・ニエベス(米)とのV6戦に向けて順調な調整ぶりをアピールした。

 念願のアメリカ進出に向け、井上は7月下旬に行った走り込みの熱海キャンプをはさみ、実戦練習を積み重ねた。スパーリングのパートナーは、世界挑戦の決まったWBOフェザー級4位ゼネシス・カシミ・セルバニア(カシミ)、元世界ランカーのジェイソン・カノイら計5人のフィリピン人。練習段階からめっぽう強い井上の相手を務めるには、5人もそろえなければならないというわけだ。

 リーチが長く、ワンツー主体のボクシングをするニエベスを想定し、「いつも以上にジャブの角度をずらして攻めるイメージで練習をしている」という井上。対戦相手の研究を怠ってはいないものの、「試合に対する不安はない」とも言い切った。

ロサンゼルスは汗が出にくい!?

 そんな井上が唯一の不安材料として上げたのが減量だ。というのも「ロサンゼルスは汗が出にくい」と聞いているから。井上はただでさえ減量が厳しく、バンタム級への階級アップは近い将来の既定路線となっているだけに、本当に汗が出にくいのなら大いに気になるところだろう。

 対策としては、普段な1週間前の段階でリミットまで3キロと言う体重を、今回はリミットまで1キロちょっとまで落として米国入りする。「1キロなら1週間で絶対に落ちる」という計算だ。

 今回の試合はローマン・ゴンサレス(ニカラグア)、フアン・エストラーダ(メキシコ)、カルロス・クアドラス(メキシコ)らが顔をそろえるS・フライ級トリプルマッチの一角を占める大舞台。米国のファンに強烈なインパクトを与えることが、日本の若き王者に課せられたミッションとなる。

「重要な一戦だと理解している」

 井上は「自分があのステージに立てることは、日本のボクシングを盛り上げることにつながると思う。重要な一戦だということは理解している」と表情を引き締めた。試合の模様は9月10日、午前10時からWOWOWで生中継される。

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