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伊藤雅雪が6回TKO勝ち、WBO3位が世界アピール

2017年9月2日 21時15分

 WBO世界S・フェザー級3位の伊藤雅雪(伴流)が2日、後楽園ホール「第565回ダイナミックグローブ」のメインイベントに登場。60.0キロ契約10回戦で、フィリピンS・フェザー級5位のグレン・エンテリナに6回1分32秒TKO勝ちした。

4回に強烈な右でダウンを奪う伊藤

 S・フェザー級でOPBFとWBOアジアパシフィックの2冠を保持し、WBO以外でもWBC11位、IBF10位にランクされる伊藤が、無冠戦で初来日のエンテリナを迎えた。

 エンテリナは初回、右ストレートをボディに打ち込みパンチ力をアピールすると、右アッパーで伊藤の顔を跳ね上げてホールを沸かせた。2回にも左フックを決めて伊藤を脅かしたが、伊藤もお返しとばかりに右ストレートをヒット。ともに手数は少ないものの、緊張感のある序盤戦となった。

4回に右ストレートでダウン奪う

 スピードと反応の速さで上回る伊藤は徐々にエンテリナの動きをつかんだ。3回からジャブを増やして試合を落ち着かせると、4回には右を打ち下ろして最初のダウンをゲット。伊藤は6回にも強烈な右ストレートを決めてエンテリナをグラつかせると、ここから比人は粘ったが、最後はフラフラのエンテリナを主審が救った。

 伊藤は22勝11KO1敗1分。リング上から「必ず世界チャンピオンになれると思っているので、いつ世界が決まっても確実に取れるように全力でやっていきます」とアピールした。エンテリナは11勝8KO3敗1分。

サウスポーの日野(右)は長いリーチを生かした

ノーランカーの日野がホープ中澤に快勝

◇フェザー級8回戦
日野僚(川崎新田)[3-0(77-74、78-73、79-73)]中澤奨(大阪帝拳)
 長身サウスポーの日野が初回、ロングレンジから右ジャブ、左も上下に打ち分けて好スタートを切った。2回に巻き込むような右フックで、日本フェザー級11位の中澤がバランスを崩すようにダウン。日野はその後もサイドに回りながらコンスタントに左を決めて優勢に試合を進めた。中澤は中盤から攻勢を強めて巻き返しを図るが、日野の左ボディ、左ストレートを食らってしまい、流れを引き寄せることができない。日野が完勝と言える内容でランカーから勝利を奪った。日野は11勝6KO1敗1分。元アマ全日本王者のホープ中澤はまさかの敗戦で10勝4KO2敗。

◇S・バンタム級8回戦
藤原陽介(ドリーム)[2-0(77-76、77-75、76-76)]中野敬太(KG大和)
 日本S・バンタム級9位の藤原はタイミングのいいジャブ、右ストレートを軸に、ボディ攻めも見せて序盤は優勢。元ランカーの中野は5回に右を決めて反撃開始。7、8回と右をヒットして藤原を追い込んだが、わずかに届かなかった。辛勝の藤原は連敗脱出で17勝4KO5敗。逆に連敗の中野は14勝4KO12敗6分。

澤田のアッパーが決まって堀池がダウン

◇バンタム級8回戦
澤田京介(JB SPORTS)[TKO3回1分46秒]堀池雄大(帝拳)
 日本バンタム級15位の澤田が出入りのボクシングでスタートからリード。12年全日本S・バンタム級新人王の堀池は前に出ようとするが、澤田を捕まえられない。迎えた3回、澤田の右アッパーがカウンターで決まって堀池がダウン。立ち上がった堀池はフィニッシュを狙う澤田と果敢に打ち合ったが、たたらを踏んでロープに持たれかかったところでストップ。澤田は8勝5KO2敗1分。堀池は12勝3KO6敗3分。

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