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コット有終の美飾れず アリが3-0判定で戴冠

2017年12月3日 16時34分

 ニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデンで2日(日本時間3日)、現役最後の試合に臨んだ4階級制覇王者ミゲール・コット(プエルトリコ)だが、サダム・アリ(米)に12ラウンド小差ながら3-0判定負け。引退試合を飾ることができなかった。アリはWBO世界S・ウェルター級王座を獲得した。

コット(左)は守勢に回るシーンが少なくなかった

 予想絶対有利でリングに上がったコットだが2回、アリの右強打を食らいヒザが震える。3回、前進して挽回した王者だが、4回にもアリの攻勢で守勢に回る。

 それでも今回が10度目のガーデン登場となるコットは満員のファンの声援を背に奮起。中盤の6、7、8回と得意の左レバー打ちを見舞い、ペースを引き寄せる。

 しかしアリは9回からフットワークに乗せたアウトボクシングに活路を求め、コットの焦りを誘う。10回、アリの左フックでコットはダメージを受け、バックステップを強いられる。

 顔面の腫れが目立つプエルトリコ人に11回もアリが仕掛けて優勢。最終回、懸命に手を出して反撃したコットだが、公式スコアは115-113、116-112、115-113で王者が交代した。

試合後のインタビューでファンに感謝するコット

 ビッグネームを相手に番狂わせを起こしたアリ(29)はイエメン系米国人。08年の北京オリンピックに米国代表で出場している。2度目の世界タイトル戦でベルトを巻いた。26勝14KO1敗。

 一方、コット(37=41勝33KO6敗)はリング上のインタビューで、7回に左腕に異常が起きたと告白。それでも「とてもハッピーだ。ファンのサポートに心から感謝したい」と語り、スタンドのファンから拍手が起こった。Photos/SUMIO YAMADA

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