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プレイバック山中慎介「強打の新ヒーロー語る」

2018年3月26日 17時19分

 引退を表明した山中慎介(帝拳)は2011年11月6日、クリスチャン・エスキベル(メキシコ)との王座決定戦に11回1分28秒TKO勝ちし、WBC世界バンタム級チャンピオンに輝いた。ピカピカのベルトを腰に巻く新王者はボクシング・ビート2012年1月号の「飯田覚士の直撃トーク」に早速登場。のちの長期防衛を予感させる発言も!? 当時の記事を紹介する(一部抜粋)。

真新しいベルトを巻く山中と飯田さん

大学最後の試合に負けてプロ入り決意

飯田 ボクシングを始めたのは?

山中 高校に入学してからです。

飯田 アマチュアの戦績は?

山中 34勝13敗くらいでしたかね。高校でインターハイ準優勝、国体で優勝したんですけど、大学は全然成績残せずで。高校最後の大会の国体で優勝して一気に熱が冷めてしまって。でも推薦いただいてたんで、ボクシングを続けようかなと思ってたんですけど、熱がわいてこなくて……。

飯田 とりあえずやってみる……みたいな。なぜ続けようと思ったの?

山中 熱は冷めていても試合は出ていたんです。それで大学最後の試合で自分が思うようなボクシングを全然できなかった。練習してないから当然なんですけど、負けて「これでは終われない、こんなもんじゃない」と。負けた瞬間にボクシングへの情熱がわいてきまして、その日にプロに行きたいと思いました。

「昭和の感じと、よく言われます」

飯田 プロになったばかりのころはさ、「またアマチュア上がりの選手が出てきたな」というくらいで、特別な感覚もなく見ていた。

山中 みんなそう言うんです。最初のころは世界チャンピオンになるような試合はしてなかったと自分でも思います。でも出せていなかったと思いますし、もっとやれると自信はありました。練習ではいいけれど試合では出し切れなかった。

デビュー戦でダウンを奪う山中、才能はのちに開花する

飯田 ところで、昭和な感じって言われるでしょう。

山中 はい、言われます。スタイルもそうなんで、余計言われます。

飯田 そう言われてどう?

山中 アリかな、と思います、逆にいまそういうのがないので。

飯田 じゃあそんなキャラで(笑)。話を戻して、こういう試合を見せたいという理想はある?

山中 自分は思い切りのよさというか、一歩一歩の踏み込みなど自分の特徴をもっとレベルアップして、とは思います。

飯田 課題は?

山中 パンチの種類はもうちょっと出したいです。でもタイミングを変えたらそれが種類になるとは思ってますね。あと、攻撃面はいいと言われるんですけど、そこに隙ができるかなと自分でも感じます。バレロなんかあれだけ攻撃してもすごい。あこがれのボクサーですね。

強い選手と試合すれば自分も成長できる

飯田 次戦とかはまだ? 相手は誰でも?

山中 というより強いと言われている選手と戦たいですね。モチベーションが上がるような選手やと自分も成長できますし。

11年11月のエスキベル戦、ここから王者の道が始まった

飯田 いまは複数階級制覇も当たり前になっているけど?

山中 いまはそんな発想はないです。それより統一戦を思いますね。

──WBAには亀田興毅がいます。

山中 興味はあります。亀田君に限らずIBFともできますし、すごい興味あります。チャンピオン同士が戦うのでワクワクしますね。自分はホント、チャンピオンになったら満足感でモチベーションが一気に下がるのかなと心配していたんですけど。なったらそんなことなく、もっと上を目指そうという考えになりました。

相撲の力士のような声でいじられる?

飯田 でも山中君は人気出ると思うな。

山中 逆にナンもない感じがするんです。

飯田 いや、まさに…。

山中 昭和ですか(笑い)。

飯田 これからですよ。試合を見た知人の奥さんもかっこいいって行ってたもん。試合とインタビューのギャップ。もっと怖くてつっけんどんかと思ったら、ふわっと柔らかい感じだったと。あと声がいいと。

山中 声はバカにされまくってるんです、ジムで。みんながマネするんですよ。相撲の力士のような声で。 ──(一同爆笑)

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