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田口良一V8失敗 最終回ダウン奪うも1点及ばず

2018年5月20日 15時02分

 WBA&IBF世界L・フライ級タイトルマッチが20日、大田区総合体育館で行われ、統一チャンピオンの田口良一(ワタナベ)はIBF同級6位ヘッキー・ブドラー(南アフリカ)に0-3判定負け。WBAは8度目、IBFは初防衛に失敗した。スコアは114-113×3。

田口は最終回にダウンを奪ったがとき既に遅し

 2団体統一チャンピオンとして日本選手で初めて防衛戦の舞台に立った田口に対し、先に仕掛けたのはブドラーだった。

 ブドラーはWBAミニマム級王座を5度防衛(暫定含め)した実績を持つ実力者。記者会見では常に田口をたたえ、紳士的な態度を貫きながら、公開練習をサウスポーで行うなど手の内を見せず、戦前は何をやってくるか分からない印象を与えていた。

 足を使うことも予想されたブドラーは積極的に手を出した。ジャブを突き、右フックから左ボディ、右ボディから左ボディと攻め方は多彩。左右にポジションを盛んに移動し、キャリアのあるところを感じさせた。

前半戦の田口(左)は足が動かず苦しんだ

 田口も2回には対応し、右ショート、左ボディ打ちで応戦。しかし、ブドラーは手数が落ちず、4回にはボディ攻撃で田口を後退させた。中盤に入ってもブドラーは手数が旺盛。2発で終わらず、3発、4発と出していく。田口は右、左ボディをヒットするシーンもあるが、ペースをつかむことができない。

 後半に入るとブドラーの勢いがいくらか落ちてきて、いよいよ田口の反撃が始まるかに思えた。田口は9回、ようやくブドラーを連打で追い込み、見せ場を作った。優位に立った田口は10回以降、よく攻めたが、ブドラーも足を止めずに抵抗、手数で攻勢をアピールし続ける。

 田口は最終回、左フックでダウンを奪ったかに見えたが、これはスリップの裁定。それでもこのあと攻め続け、あと一歩のところで試合を終えた。

 試合終了後、スリップダウンのシーンが場内のスクリーンに映し出されると、田口の左フックがきれいに当たっていたことが判明。スーパーバイザーの安河内剛JBC本部事務局長がレフェリーに確認した上で、このシーンはダウンに変更された。

 31歳の田口は27勝12KO3敗2分。「残念の一言。もうちょっとジャブで先手を取りたかったけど、相手に先手を取られてしまった。相手は予想(もうちょっと足を使う)と違ったけど、うまかった」。30歳のブドラーは2階級制覇達成。32勝10KO3敗。

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