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井上尚弥が熱海合宿「パヤノとは体力勝負になる」

2018年7月30日 19時36分

 WBA世界バンタム級チャンピオンで今秋開幕の「ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)」に出場する井上尚弥(大橋)が30日、弟でWBCバンタム級9位の拓真、従弟の日本S・ライト級1位、浩樹とともに4日間の熱海キャンプに入った。

手押し車で30段の階段のぼりをする井上

 走り込みによるスタミナ、下半身強化のキャンプは先月に続いて2度目。しかし対戦相手が決まっていなかった前回と違い、今回は日時と場所は未発表ながら、WBSSの1回戦で元WBAバンタム級スーパー王者のフアン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)との対戦が決まっているだけにモチベーションも高い。

 パヤノとの一戦について井上は「体力勝負になると思っている」と切り出した。その理由は、パヤノが「ラフファイトをする部分が多い。頭からきたり、接近戦でふりまわしてきたり」するからだ。

 階級を上げてきた井上に対し、パヤノはもとからのバンタム級。だからといって井上がパワーや体力で劣るとは想像しずらいが、ラフファイトに巻き込まれ、思わぬ体力を使ってしまう心配はゼロではない。そこで多少ラフにこられてもびくともしない肉体とスタミナを身に着けようというわけだ。

 この日は先月の合宿よりも負荷を強くして、階段ダッシュを中心にみっちりと走り込んだ。基礎づくりをこの4日間で済ませ、8月からはスパーリングを中心としたジムワークを再開する。

坂道をダッシュする右から尚弥、浩樹、拓真

拓真は9.11WBC挑戦者決定戦に向け順調

 9月11日に後楽園ホールでWBC3位のマーク・ジョン・ヤップ(六島)とのWBCバンタム級挑戦者決定戦が決まっている拓真にとっても今回の熱海合宿は重要なポイントとなる。

 6月にヤップ戦が発表されてからはスパーリングを重ね「順調にきている」とのこと。残り1ヵ月あまりの勝負となるが、初の世界挑戦を狙う拓真は「自分のボクシングを出せば勝てる。ジャブがカギになると思う」と自信を見せた。 

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