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前王者の山中竜也が引退会見 後遺症なく第2の人生へ

2018年8月31日 20時12分

 前WBO世界ミニマム級王者、山中竜也(23=真正)は31日、神戸市の旧真正ジムで記者会見を開き現役引退を表明した。

7月の防衛戦がラストファイトとなった山中

 7月13日、神戸市中央体育館で行われたビック・サルダール(フィリピン)との2度目の防衛戦で7回にダウンを喫し、12回判定負けを喫した後、会場から帰る際に頭痛で歩行困難となり、神戸市民病院へ緊急搬送され、急性硬膜下血腫と診断された。

 幸い大事には至らず、1週間の入院で退院したが、日本ボクシングコミッション(JBC)の規則で頭蓋内出血をしたボクサーはライセンスを失効することが定められており、無念の引退となった。

 山中は「最初は自分のことじゃないような気持ちでした。病名は聞いたことがあり、ジムの先輩にそれで引退した人がいたので、自分もそうなるのかなあと」とショックを受けたそうだ。「母にもうボクシングができなくなると言ったら、悲しそうな半面、ほっとした表情でした」。

 大阪・堺市出身。漫画「はじめの一歩」を愛読、小学6年生のときに自宅近くの集会所で開かれていたボクシング教室に参加してボクシングを始めた。

山下会長は「本当に努力の男」と山中を評した

 長谷川穂積選手にあこがれて中学2年生の時から1時間以上かけて長谷川がいる真正ジムに通った。ボクシング歴12年でプロ生活6年。16勝5KO3敗の成績。山下正人会長は「隠れた天才かも知れないが、本当に努力の男。人の練習を見ていろいろ吸収して上達、これからもっと強くなるはずだった」と惜しんだ。

「30歳まではボクシングを続け、母に家を建てたい」と語っていた山中だが、思わぬ形でグローブを置くことになった。「これからのことはまだ全然考えてなくて。白紙? はい、そうです」と山中。9月5日に頭のCT画像検査があるが、いまのところは後遺症はなく、今後はトレーナーなどの選択肢も含めて、第2の人生を歩む決意だ。

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