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全日本新人王決定戦 クラトキの竹本雄利がMVP

2018年12月23日 19時15分

 第65回全日本新人王決定戦が23日、後楽園ホールで行われ、12階級で優勝者が決まった。最優秀選手賞には東西のMVP対決を制したフェザー級の竹本雄利(クラトキ)が選ばれた。技能賞はフライ級の湊義生(JM・加古川)、敢闘賞はS・ライト級の遠藤健太(帝拳)が選ばれた。

 竹本は和歌山県のクラトキジムから初めての全日本新人王。同じく熊本県のS&Kジムからも初の全日本新人王が2人も誕生した。また、東西対抗の星取りは5勝5敗2分でまったくの5分に終わった。

 竹本は少林寺拳法などを経験し、中学時代にクラトキジムでボクシングを始めた。アマチュア経験はない。大会終了後は「MVPを獲るなんて頭になかった。彼(フライ級の湊)が獲ると思いました。試合前は(峯田)に勝てると思っていなかった。これからはもっと強くなりたいです」と語った。

竹田(左)は接戦を制し、S&K初の新人王となった

◇ミニマム級4回戦
竹田宙(S&K)[2-1(39-37、39-38、37-39)]柴沼智樹(KG大和)

 サウスポー対決は柴沼が前に出て、竹田がこれをさばこうとするが、前半はともに思うようなボクシングができない。3、4回は互いに体をぶつけ、盛んに手を出し合った。軍配は手数で上回った竹田に上がった。18歳の竹田は4勝1敗。柴沼は8勝2KO4敗。

亀山(右)は積極性で上回って競り勝った

◇L・フライ級5回戦
亀山大輝(ワタナベ)[3-0(48-47×2、50-45)]見村徹弥(千里馬神戸)

 上背のある見村は足を使って距離を取り、カウンターを打ち込むスタイル。初回、サウスポーの亀山にカウンターの右、左ボディを打ち込んで先制した。亀山もジャブ、右フック、左ストレートで見村に迫った。両者ともによく手を出しが、より攻撃的だった亀山が勝利した。3度目の新人王挑戦で全日本を獲った亀山は7勝2KO2敗1分。見村は6勝1敗。

湊はダウンを挽回してTKO勝ち、技能賞に輝いた

◇フライ級5回戦
湊義生(JM・加古川)[TKO3回1分44秒]荒川竜平(中野サイトウ)

 サウスポーの荒川が右フックでダウンを奪い先制。ただしクリーンヒットではなく、湊はここから足を使い、右を上下に打ち分けてすぐに巻き返した。2回、キビキビと動く湊は右カウンターで荒川にダメージを与えると、3回に再び右カウンターで荒川をキャンバス送りに。立ち上がった荒川に左を決めて2度目のダウンを奪うと、ノーカウントでストップとなった。湊は8勝3KO1敗。荒川は6勝3KO3敗1分。

大橋(右)はきれいなアウトボクシングを機能させた

◇S・フライ級4回戦
大橋哲朗(真正)[3-0(40-36×3)]若木忍(北海道畠山)

 サウスポーの大橋はファイターの若木をアウトボクシングで翻弄。若木を空転させ、左ストレート、ボディブローもよく決めてフルマーク勝ちを収めた。大橋は6勝1KO1分。若木は3勝2KO2敗1分。

藤川(左)は要所で左を決めた

◇バンタム級4回戦
藤川祐誠(S&K)[2-0(39-37×2、38-38)]石川春樹(RK蒲田)

 サウスポーの藤川は2回に石川の連打を浴びたが、3回は粘り強くボディ打ちを繰り返し、4回はさらにギアを上げ、上下で石川を攻め立て、無敗の東軍王者から勝利を奪った。藤川は4勝1KO1敗。石川は6勝5KO1敗。

英(右)と三尾谷はドロー、優勢点で英が新人王に

◇S・バンタム級5回戦
英洸基(カシミ)[引き分け1-0(48-47、48-48×2)]三尾谷昂希(帝拳)

 サウスポーの三尾谷とオーソドックスの英はともに決め手を欠いたが、英は中盤から右ショートや左アッパーをコツコツと当て、三尾谷も終盤に左ストレートを決めた。 採点はジャッジ1人が英を支持し、ドローの2人のうち1人が優勢点を英につけたため、規定により英が全日本新人王となった。英は5勝2KO2分。三尾谷は5勝1敗2分。

常に先手を取ってMVP対決を制して竹本(右)

◇フェザー級5回戦
竹本雄利(クラトキ)[3-0(47-46×2、49-44)]峯田光(帝拳)

 東西MVP対決は初回、サウスポー竹本の右フックが炸裂していきなり峯田が崩れ落ちた。竹本はさらに左ストレート、連打で合わせてこの回に3度のダウンを奪った。劣勢の峯田は3回に右ストレート、左フックで反撃開始。いいパンチをヒットしたが、竹本も下がらず強気な姿勢を貫き、峯田の反撃を断ち切った。竹本は5勝3KO1敗1分。峯田は5勝3KO1敗。

関島(右)は技術で上回って太田の反撃を断った

◇S・フェザー級5回戦
関島優作(KG大和)[3-0(49-46×3)]太田卓也(とよはし)

 互いに警戒しながらの序盤戦は、フットワークからのジャブで関島が優位に立ち、3、4回とコンビネーションを決めてポイントを重ねた。タフな太田はパンチをもらっても前に出続け、最終回は関島を防戦一方に追い込んだが時すでに遅し。関島は8勝4KO1敗。太田は6勝4KO2敗1分。

石脇を何とか振り切って勝利の橘(右)

◇ライト級5回戦
橘ジョージ(協栄)[2-1(48-47×2、47-48)]石脇麻生(寝屋川石田)

 橘が2回に右で石脇にダメージを与え、右ストレート、左ボディブローのコンビネーンを打ち込んでいった。しかし石脇も負けておらず、中盤以降は接戦が続いた。最終回は石脇が右アッパーを決めるなど、橘を追い込んで終了となった。橘は7勝2KO3敗。石脇は5勝3KO2敗。

カウンターが冴えてTKO勝ちの遠藤は敢闘賞

◇S・ライト級4回戦
遠藤健太(帝拳)[TKO2回40秒]岡田翔真(姫路木下)

 サウスポーの遠藤は初回から前に出る岡田に対し、カウンターの左、右フックをよく決めた。迎えた2回、岡田がチャンスとばかりに前に出ると遠藤の左ストレートがきれいにカウンターで炸裂。ダウンした岡田は立ち上がったがTKOとなった。遠藤は3勝2KO1分。岡田は4勝2KO1敗。

初回にダウンを奪った辻本

◇ウェルター級5回戦
辻本純兵(帝拳)[3-0(49-45×3)]松井敦史(薬師寺)

 長身の辻本がキープ、強打の松井を懐に入れさせない。初回終了間際、右アッパーを決め、続く右ストレートでダウンを奪った。自慢の強打を打ち込めない松井は3回に強引に前に出て、ようやく浅いながらもパンチを当てたが、辻本は右ボディもうまく使ってポイント勝ちした。辻本は4勝2KO1敗3分。松井は4勝4KO1敗。

ナァツ(右)と京原は互いに譲らずドロー

◇ミドル級4回戦
ワチュク・ナァツ(マーベラス)[引き分け0-0(38-38×3)]京原和輝(久留米櫛間)

 スタートから京原が積極的に仕掛け、右フックや左右のボディ攻撃を仕掛けていった。受けに回ったナァツだが、後半は左フックを決めるなど優勢に試合を進めた。

 ジャッジは三者ともに引き分け。3人すべてが優勢点をナァツにつけ、ナァツが全日本新人王に輝いた。ナァツは3勝1KO2分。京原は3勝2KO1分。

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