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清水出身の元プロボクサー、森重水さんが作画

袴田事件の漫画『スプリット・デシジョン』
清水出身の元プロボクサー、森重水さんが作画

2019年1月23日 14時39分

 日本プロボクシング協会袴田巌支援委員会が23日、都内で記者会見を開き、元プロボクサーの袴田巌さんが冤罪を訴える袴田事件の漫画『スプリット・デシジョン~袴田巌 無実の元プロボクサー~』を制作すると発表した。

作画の森重水さん(左)と袴田さんの姉秀子さん

 強盗殺人などの罪で死刑を宣告された袴田さんは14年3月、静岡地裁の再審開始決定を受けて48年ぶりに釈放された。しかし、東京高裁でこの決定が覆り、現在は最高裁で審理が続いている。

 委員会の新田渉世会長は「(最高裁の結果次第では袴田さんが)再収監される可能性もある。我々に何ができるのか。小中学生、事件に関心のない人も漫画で分かりやすく紹介すれば興味を持ってもらえるのではないか」と漫画制作に取り込んだ経緯を説明した。

 漫画の作画という大役を任されたのが森重水さん(30)だ。森さんは事件のあった静岡市清水区出身で、三津山ジムで3戦2敗1分の戦績を残した元プロボクサー。アルバイトをしながらプロの漫画家を目指しており、まさにうってつけの人物だった。

 森さんは「自分もボクシングをやっていて、少しでも力になりたいと思った。支援側の意見を押し付けるのではなく、事実に基づいて描いていきたい」と漫画制作への思いを口にした。

 タイトルの『スプリット・デシジョン』は、一審で裁判官3人の合議の際、2対1の多数決(裁判官1人が無罪を主張)で死刑判決が決まったことに基づく。厳さんの姉秀子さんは「タイトルがいい」と感心した。

 漫画は1966年の事件発生から現在までを網羅する内容で、日本プロボクシング協会のホームページなどに掲載される。第1回が2月15日、以後、第6回まで毎月15日に公開される(1回8ページ、全48ページ)。委員会では外国語版を作成し、広く海外に訴えるプランも描いている。

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