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プロで初めて「ふざけんなコノヤロー」の気持ち

屈辱の敗北から9ヵ月 村田諒太がブラントと再戦
プロで初めて「ふざけんなコノヤロー」の気持ち

2019年4月25日 16時19分

 前WBAミドル級チャンピオンの村田諒太(帝拳)と村田から王座を奪ったロブ・ブラント(米)が25日、東京・九段下のホテルグランドパレスで記者会見し、7月12日エディオンアリーナ大阪第1競技場で再戦すると発表した。ブラントは2度目の防衛戦となる。

 リベンジのチャンスを手にした村田は厳しい表情で記者会見に臨んだ。写真撮影では笑顔を見せず「屈辱を味合わされた相手に平常心なわけがない。ふざんけんなコノヤローという気持ちがプロになって初めてある」と心境を明かした。

 確かに昨年10月は屈辱的な敗北だった。2度目の防衛戦に圧勝し、当時の3冠王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)とのビッグマッチにつなげる─というプランを描いていたが、無名のブラントに敗れて計画は白紙になってしまった。

 ここからはい上がるために、村田は前回の試合映像をしっかり見直した。上半身だけが突っ込んでブラントの細かいパンチをもらい、村田が打ち返したときにブラントはもうその場にいない。「情けない」という試合から村田は目をそむけなかった。

「足がまったく動いていなかった。相手がバーッと打つので焦って前に出て、上半身だけで打ってバランスが崩れる。しっかり下半身を作って打つ、という基本を徹底しないといけない。基本的な足の動きを重点的に練習していきたい」

 課題を踏まえた練習が順調に進む一方で、試合の意味合いを問われると「この試合を終えて、村田がもっと見たいよと言ってもらえるのか、ジャッジメントされる試合になると思う」、「これだけのチャンスをもらって、これで負けるようだったらプロとしての価値はない」と悲壮な決意も口にした。

 五輪金メダリストとしてプロ入り、不可解判定で世界王座獲得失敗、2度目の挑戦で世界チャンピオンとなり、V2戦でまさかの王座陥落…。どん底を味わった村田がボクシング人生のすべてをかけてブラントとの再戦に挑む。

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