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黄金の王座に就いた中谷潤人語る ビート5月号より

2024年4月18日 9時53分

 アレハンドロ・サンティアゴ(メキシコ)を6回TKOで下し、WBC世界バンタム級タイトルを奪取した中谷潤人(M.T)。27戦全勝で3階級制覇を達成した新チャンピオンに聞く戴冠試合のこと、今後の野望――。《ボクシング・ビート5月号より》

 3月の下旬、神奈川・橋本のM.TジムでWBC世界バンタム級新チャンピオン、中谷潤人と会う。両国でアレハンドロ・サンティアゴをノックアウトして1ヵ月が経っていた。

 トレーニング自体、試合の1週間後にはジムに戻っている。取材日は午後1時のスタートだった。イベントや会食の予定によって練習時間をやりくりしているという。

 弟の龍人マネジャーをパートナーにして、シャドー、ミット打ち、バッグ打ちとメニューを次々と消化していく。あらためて目を見張ったのが、バラエティに富んだパンチの数々である。ジャブ、ストレート、フック、アッパーに大別されるパンチが、さらに細かく枝分かれしている。たとえば近めのフック、遠めのフック、その中間のフック。のみならず対峙する相手の位置や構えによって角度を変えるから、まったく異なるパンチに見える。

 冗談ではなく数十種類にもなるのでは、と聞くと、「この相手にはこういうパンチが当たるかなと考えて取り組むうちに増えてきました」と言う。そうやってきて、逆に打たなくなったパンチは「ない」と断言するから、増える一方なのだ。「いろんなパンチを出せるようにと考えていますから」

 サンティアゴ戦はパーフェクトな勝利だった。間合いをめぐる熾烈な駆け引きを制し、最初に奪ったノックダウンは実質的に試合を決めた一撃である。相手の攻撃を外すことで終わらせず、「打たせず打つ」というボクサーの技巧を完結させた、見事な試合だった。

 その試合後、前チャンピオンとなったサンティアゴはくどいほど質問されても「どうしても中谷との距離を詰められなかった」と答えるばかりだった。「なぜ詰められないのか」を分析することができない姿が、中谷の圧勝を一層引き立てているように映ったものだ。

 以下、中谷本人に振り返ってもらうと――。
        *
――サンティアゴ戦は会心でした。チャンピオン自身も納得ですか。
中谷 相手に何もさせない状況をつくって、仕留めることができたのはよかったです。

――もっとできることがある?
中谷 今回は近い距離でやらず、遠い距離で相手の嫌がることを繰り返しました。サンティアゴは近い距離で調子づくタイプなので、そうならないように徹底してやれたことは、もちろんいい点です。ただ近い距離でもやれる、その練習をしてきていたので……。

――それは今後の戦いで見せたいわけですね。
中谷 そうですね。まあ、結果的には遠い距離のほうがよかったので。最悪の場合は近くでもしっかり力を発揮するために準備してきましたが、それは必要のない試合でした。近い距離が穴になる選手もいますから、そこの戦いで力を出せる自分もつくっておきたいんです。..

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