ヘビー級統一王者オレクサンドル・ウシク（ウクライナ）が現地時間の17日、ポーランド南部クラクフの空港で警察に一時拘束される事態に。その動画や画像がSNSで広まり心配されたが、ウクライナのゼレンスキー大統領の尽力でウシクは釈放されて事なきを得たという。ESPNドットコムなどが伝えた。

　ウシクと陣営はウクライナの首都キーウから車で14時間近くをかけて557マイル（約891キロ）を移動。クラクフの空港から飛行機に乗り込もうとしたところ、航空会社の職員ともめごとになり、ウシクとセルゲイ・ラピン・トレーナーが搭乗を拒否された。帯同していたウシクの妻カタリーナさんが、ウシクが後ろに手錠をかけられて連行される姿を撮影し、ニュースが広まった。

　自国のヒーローの一大事にゼレンスキー大統領はさっそく外交官を通じてアクセスし、統一王者は解放された。言葉の行き違いや何らかの誤解があったと報じられる。ウシクはSNSを通じて「ウクライナの皆さんの献身的なサポートに感謝します。また職務を遂行してくれたポーランド警察にもお礼を言います」と綴っている。

　WBAスーパー・WBC・WBO統一ヘビー級王者のウシクは12月に予定されるタイソン・フューリー（英）とのダイレクトリマッチに備えてキャンプ地スペインへ向かう途中だった。また英国のスカイスポーツによるとウシクは21日にロンドンで行われるダニエル・デュボアvs.アンソニー・ジョシュア（ともに英）のIBFヘビー級タイトルマッチをリングサイドで観戦する予定だという。