1日、東京・後楽園ホールで開催された『DYNAMIC GLOVE on U-NEXT vol.37』のメインイベント、132ポンド契約10回戦は、元IBF王者で現WBO・S・フェザー級2位・WBC13位の尾川堅一(帝拳)が、元フィリピン王者のプレスコ・カルコシアを5回2分KOで下した。
ポンポン跳ねながら前に出て右を狙う尾川を、カルコシアは左ジャブで迎え打つ形。3回、鋭い踏み込みから右をヒットした尾川だが、この回終了間際に左フックを受けてマウスピースを口からこぼすと続く4回早々、ガードの外から右をかぶされてしまう。
しかし、バッティングで鼻の頭をカットしたカルコシアに、右ボディーストレートを見舞って立て直すと5回、歩くステップに切り替えてカルコシアに迫り左ボディーをヒット。さらに右から左ボディー2発をめり込ませると、コーナー際に撃沈したカルコシアは立ち上がれなかった。
「もう1度世界一になって、(支えてくれている)みんなに恩返ししたい」と誓った尾川(37歳)は31勝22KO2敗1分1無効試合。4度目の来日戦でも勝利ならなかったカルコシア(29歳)は13勝9KO6敗1分。
■神風藍が日本S・ウェルター級新王座に
セミファイナルで行われた日本S・ウェルター級王座決定10回戦は、2位の神風藍(RK蒲田)が1位の玉山将弥(帝拳)に95-95、96-94、96-94の2-0判定勝ちし、新チャンピオンとなった。
豊嶋亮太(帝拳)が王座を返上し、挑戦者決定戦から“格上げ”された一戦を、初挑戦の神風(本名:友松)が制した。
左ボディーブローを含むショートコンビネーションを放つ玉山に、神風は重い左ジャブと左フックを叩きつけていく。
3回、一気に距離の詰まった戦いで神風が右を叩き込めば、玉山が左ボディーと右アッパーを突き上げる。
力むスイングが目立ち、オーバーペース気味の神風だったが5回、ブロックを固める玉山に連打をヒット。この回終了後の公開採点で48-47、48-47、49-46と神風のリードを聞いた玉山は攻めの姿勢を強めるが、接近戦での防御の甘さを神風に突かれ、右アッパーでアゴを再三跳ね上げられた。
さらに神風は7回に右をクリーンヒットして玉山の足を揺らしたが、疲労困憊の神風を玉山も右連打で攻め返した。
体を密着させた打ち合いは最終ラウンドまで続く。グローブのテーピング中断後に仕掛けたり、体を預けて休んだりとしたたかさを見せた神風は、中盤以降の疲労状態をうまくコントロールして玉山の反撃をかわした。最終回のポイントを取って勝利を決めた。
神風(31歳)は5勝1KO3敗2分。2021年12月以来、2度目の王座挑戦も逃した玉山(32歳)は15勝8KO6敗。
◇121ポンド契約8回戦
福井勝也(帝拳)[判定3-0(79-72、79-72、78-73)]岸根知也(ミツキ)
4月の日本王座決定戦で石井渡士也(RE:BOOT)に10回TKO負けを喫した同級6位の福井が復帰戦に勝利した。
小回りを利かせ、右フックを狙うサウスポーの岸根に対し、福井は迎え打って右カウンターを狙い、しつこい左ジャブで岸根を牽制。3回、岸根の左に右をリターンして岸根の動きを一瞬止めた。
だが、瞬時に飛び込み左クロスを放つ岸根の動きを警戒してか、福井は慎重になりがち。自ら仕掛ける展開が少なく、それが岸根の機をみた攻めを助長してもいた。
7回、じりじりと間合いを詰めて強引に攻める岸根の右フックがヒット。福井も右のリターンを合わせたものの、岸根の積極性が光る。しかし8回開始早々、攻め入る岸根に福井が右ショートをカウンタ―してダウンを奪うと、逆転を期して左右のスイングで迫る岸根をしのいだ。福井(29歳)は9勝6KO1敗。岸根(32歳)は10勝4KO7敗1分。
◇日本ユース・フェザー級王座決定8回戦
友良瑠偉斗(真正)[判定3-0(77-75、78-74、78-74)]眞下公翔(横浜光)
キビキビとしたテンポのサウスポー対決を友良が制し、ユース王座を獲得した。
左リターン、左クロスを狙い合うが、上体を柔らかくクイックに動かしてリズムに乗る友良が、速く強い右ジャブをヒット。右を出して眞下の左を誘い、左カウンターを狙う技も見せた。
迫力ある攻めで挽回を試みる眞下だが、友良はこれをリズムよくかわしていく。そうして右ジャブをビシビシと当てて眞下の前進を一瞬止め、右フックもクリーンヒットした。
これが初の8回戦で体力を消耗した友良を眞下は最後の最後で圧しまくったが、友良はタイムリーな右フックをヒットして、眞下の猛攻を回避した。友良(23歳)は7勝4KO1敗1分。眞下(23歳)は10勝7KO2敗。
◇S・ウェルター級8回戦
辻本純兵(帝拳)[TKO7回38秒]落合佑季也(足利)
1年4ヵ月ぶりの試合となるWBOアジアパシフィック2位の辻本が、A級試合初戦の落合をじわじわと攻めて勝利した。
左フックから右ボディーストレート、中に入って左ボディーをヒットして先制したのは落合。だが、2回に右ショートで落合の左目上を切り裂いた辻本が押し込む力で上回り、右を連発して落合にプレスをかけていく。右オーバーハンドとガードの中を通す左フックで反撃した落合だが、右ボディーアッパーを織り込む辻本の連打に遭って徐々に失速。7回、左目上のドクターチェック後にレフェリーが試合を止めた。
辻本(31歳)は12勝8KO2敗3分。落合(28歳)は2勝1KO1敗。
