サウル“カネロ”アルバレス（メキシコ＝写真）の次戦が正式に決まった。期日は2月27日、相手はアブニ・イルディリム（トルコ）。会場は当初有力だったメキシコのグアダラハラから米フロリダ州マイアミのアメフト、マイアミ・ドルフィンズの本拠地ハードロック・スタジアムに決定した。プロモーターのマッチルーム・ボクシングが21日発表した。

　カネロ（54勝36KO1敗2分＝30）は昨年12月、米テキサス州サンアントニオでカラム・スミス（英）に大差の判定勝ち。WBA･S･ミドル級スーパー王座と空位だったWBC王座を獲得し、S･ミドル級でキャリアを進める方針を明かした。

「アブニ・イルディリムはいい選手で試合はエキサイティングなものになる。自分のヒーロー、モハメド・アリが戦ったマイアミでイベントが行われることがとてもうれしい」とコメント。

　WBCの指名挑戦者イルディリム（21勝12KO2敗＝29）は3度目の米国リング登場。「指名挑戦者として緑のベルトに挑むのは誇り。トルコという国のために全力を傾けて戦う」と決意表明。19年2月、アンドレ・ディレル（米）とWBC王座を争い負傷判定負け。マイナー団体IBO戦ではクリス・ユーバンクJr（英）にストップ負けと結果を出していないが、米国第１戦（15年8月）では元王者グレン・ジョンソンに今回と同じマイアミで判定勝ちを飾っている。

　プロモーターのエディ・ハーン氏は「著名スタジアムでパウンド・フォー・パウンド最強選手の試合を開催することに私もエキサイトしている。コロナパンデミックの中、サウルはアクティブにリングに上がりたいと望んでいる。まずこの指名試合をクリアするのが先決。カネロにとって今年は素晴らしい年になるだろう」と語った。次回は5月のメキシコの戦勝記念日に合わせたイベントが濃厚。WBO王者ビリー・ジョー・サンダース（英）との統一戦が有力視される。