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挑戦者の松田恵里は“恩返し”の引導に意欲

王者の花形冴美が有終の美へ あすIBF女子アトム級戦 
挑戦者の松田恵里は“恩返し”の引導に意欲

2021年3月17日 18時12分

 あす18日、後楽園ホールで開催されるIBF女子アトム級タイトルマッチの計量が17日、都内で行われ、チャンピオンの花形冴美(花形)が45.9キロ、挑戦者の松田恵里(TEAM10 COUNT)が46.0キロでリミットの46.2キロに合格した

計量に合格した王者の花形(右)と挑戦者の松田

 これが2度目の防衛戦となる花形(36=16勝7KO7敗4分)は今回の試合をラストファイトと公言。計量後にオンラインで取材に応じた花形は、その理由を「引退して子どもがほしいという理由と、数年前から引退してからのキャリアをずっと考えていた」と明かした。現在、小学校の教員資格を得るために通信制の大学で学んでいるという。

 花形は19年の初防衛に成功後、JBC審判員の岡庭健さんと結婚。それ以前から現役はそう長くないと感じていたが、「初防衛をしてやめなかった理由は納得する試合ができなかったから。主人の反対を押し切って続けていた部分はある。区切りとなる試合をしてからやめようと思った」そうで、今回がついにラストだと決心できた。

 最後と決めたことで、「世界チャンピオンにならなければいけない」、「防衛しなければいけない」というプレッシャーから解放され、「とにかく楽しくできたので調子がいい」とのこと。「楽しむはイコール出し切るに近い」と花形。「勝敗は気にしない」というものの、絶好調というチャンピオンが力を出し切れば勝利は見えてくることだろう。

 一方、挑戦者の松田(26=4勝1KO)はプロ2戦目で東洋太平洋タイトルを獲得し、3戦目で日本王座を吸収、5戦目で世界タイトルを迎えることになった。ラストファイトを宣言した花形に対し、こちらは「私にとって明日は始まりの日になる」と返してみせた。

 花形と何度もスパーリングをしてことがあり、「プロボクサーとは何かを教えてくれた選手」と花形を尊敬しているからこそ、その先輩を大一番で乗り越えるのは“礼儀”というものだろう。本人もそれを重々承知しており、「あとは松田に任せたと言わせたい」と意気込んだ。

 試合は馬力のある花形が前に出て、スピードが自慢のサウスポー松田がこれをさばく展開が予想されるが、これについては2人とも「どういう展開になるかは分からない」と口をそろえた。引退の花道か、新旧交代か。興味深い一戦はいよいよ明晩ゴングだ。写真提供=花形ジム

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