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元世界王者の古川夢乃歌 4年8カ月ぶりの復帰戦は黒星 阿比留通子が殊勲の勝利

2022年6月22日 21時38分

 元WBA女子アトム級王者の古川夢乃歌(山木)が22日、後楽園ホール「オーバーヒートボクサーズナイト100」で4年8カ月ぶりの復帰戦に臨み、51.2キロ契約6回戦で、女子日本フライ級10位の阿比留通子(オークラ)に2-0判定負け。復帰戦を白星で飾ることはできなかった。スコアは59-55、58-56、57-57。

阿比留(左)はスタートから気合いが入っていた

 初回から阿比留が積極的に仕掛けた。ジャブでプレスをかけ、右につけげていくボクシング。運動能力の高い古川は上体と足を盛んに動かし、阿比留のパンチを外しにかかるが、受けに回ってしまい細かい被弾も目につく。3回に古川はピッチを上げたものの、ここでもヒットの数は互角といった印象だ。

 4回、古川はパワフルな左右のフックを決めてここからペースアップすると思わせた。しかし、阿比留の旺盛な手数は衰えず、上下に細かいパンチをコツコツと打ち込んでいく。5、6回は古川の反撃を受けたものの、最後まで下がらずにゴールテープを切った。勝利の瞬間、跳びはねて喜んだ32歳の阿比留は4勝1KO6敗。28歳の古川は本来、ミニマム級あたりがベスト。体格差で削られてしまったか。9勝6KO3敗2分。

勝利の瞬間、歓喜の阿比留

 古川は17年10月、アルゼンチンでIBF女子フライ級王者レオネラ・ジュディカ(亜)に判定負け。2階級制覇に失敗して一度はリングを下りた。その後、戦いの舞台をキックボクシングに移して19年から21年にかけて5試合を戦い、今回ボクシングに復帰した。

◇OPBF女子バンタム級王座決定8回戦
菊池真琴(山木)[3-0(77-75×2、78-74)]佐山万里菜(ワタナベ)
 日本バンタム級3位の菊池と日本フライ級2位の佐山による王座決定戦。スタートからアグレッシブだったのは佐山。サウスポーの菊池に対して先手を取り、2回には右ストレートを2発ヒットさせた。菊池は3回、右フックを立て続けに打ち込み、左も決めて反撃。4回も右のリードをうまく使った菊池が4回を終わってわずかにリードした。39-37×2、38-38。

菊池はテクニックで佐山を上回った

 佐山は5回、さらにプレスを強めて菊池に迫るが、菊池はアウトボクシングで佐山に対抗。右フックが有効で、ヒット数では佐山を上回った。佐山は最終回は激しく打ち合ったが、菊池も踏ん張って終了のゴングとなった。3戦目でタイトル獲得の菊池は2勝1KO1敗。勝利者インタビューでは「世界チャンピオンになります」と宣言した。佐山は4勝2KO4敗1分。

長尾は4回、一気に試合を決めた

◇フライ級6回戦
長尾朋範(フラッシュ赤羽)[KO4回20秒]川村栞汰(KG大和)
 リーチで劣る長尾が左右のフックで川村に迫った。しかしこれを冷静に対処した川村は2回、右フックでダウンを奪った。このピンチをしのいだ長尾は3回、川村を乱戦に巻き込んで右を決めてペースを引き戻しにかかる。もみ合いが多くなり、川村はこれを嫌がった。

 長尾は4回早々、ググッと前に出て右を振り下ろすと、これが決まって川村がダウン。立ち上がったもののファイティングポーズを取らずに10カウントとなった。長尾は6勝3KO1敗1分。川村は4勝3KO1敗1分。

◇女子51.2キロ6回戦
阿比留通子(オークラ)[2-0(59-55、58-56、57-57)]古川夢乃歌(山木)

◇S・フライ級6回戦
山口仁也[TKO5回53秒]久保春平(宮田)
 福岡・東福岡高、大東文化大でアマチュアキャリアを積んだ山口のB級デビュー戦。サウスポーの山口はアウトボクシングをしながら左ストレート、右フックを打ち込んでいくスタイル。スピードがあり序盤戦を優位に進めたが、2020年の全日本新人王、久保も前に出て右を狙っていった。

 久保のプレスに巻き込まれそうに見えた山口だが、3回からクリーンヒットを増やして久保を突き放しにかかる。劣勢の久保は多少パンチをもらってもあきらめなかったが、山口はボディ攻撃も加えて打ってすぐサイドに動いて久保の反撃を封じる。5回、山口がボディ攻撃でダメージを与え、ラッシュしたところでストップとなった。敗れた久保は7勝5KO3敗1分。

◇S・バンタム級4回戦
川口竜也(五代)[TKO2回2分6秒]渡辺和幸(上滝)

◇S・フライ級4回戦
長谷川耀大(小熊)[TKO4回1分12秒]篠原康太(フラッシュ赤羽)

◇女子S・バンタム級4回戦
伊藤沙莉(花形)[3-0(39-37×2、40-36)]椙元慧(一力)

◇56.0キロ4回戦
服部壮志(スパイダー根本)[2-1(39-37×2、37-39)]大塚悠雅(本望)

◇バンタム級4回戦
松田海広(角海老宝石)[3-0(40-36×3)]佐藤陽太(花形)

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