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日本フェザー級1位のオイコラ 初回KO勝ち 無気力な同胞に10カウント

2023年5月15日 9時08分

 元世界チャンピオンの平仲信明さんがプロモーターを務める「MUGEN挑」の20回目の興行が14日午後、北海道札幌市郊外のリゾート施設「シャトレーゼ・ガトーキングダム・サッポロ」で開催された。

 メインの59kg契約の8回戦に登場した日本フェザー級1位リドワン・オイコラ(平仲BS)が同国人のサミュエル・モセス(ナイジェリア)を初回1分55秒でKOし、通算戦績を12勝7KO1敗とした。しかしオイコラの強さよりも、ほとんどパンチらしいパンチも受けずにダウンして10カウントを聞いたモセスの無気力ファイトぶりが印象的な試合だった。

オイコラはあっという間のKO勝ち

 沖縄から世界を目指すアフリカのホープの来日5戦目は昨年の日本デビュー戦と同じ北海道のリング。相手が同胞のナイジェリア人であることに一抹の懸念を抱いたが、やはり……。開始ゴングが鳴ると、ジワジワと距離を詰め軽く手を出し始めるオイコラ(25歳)。ノーガードで相手にプレスをかける。

 モセス(37歳)はこれといったパンチも出さないまま後退し、これを追うオイコラ。そのうちにオイコラの右フックが放たれ、これをブロックしたと見えた次の瞬間、モセスはフロアに崩れ落ちていた。立つには立ったものの、モセスは試合続行の意思表示もせず、これをみたビニー・マーチン主審が迷わず10カウントを数えた。

オロゴンさんとインタビューを受けるオイコラ

 マッチメークを任されているタレントのボビー・オロゴン・マネジャーは「タイを探したけれど、相手がみつからないので、ナイジェリアから呼んだ」と説明したが、この日の前座のミドル級4回戦でも、同じようなシーンが見られた。オロゴン・マネの息子ジェイジェイ・オロゴン(平仲BS)が初回KO勝ちしたが、相手のナイジェリア人選手、カジーム・ラワルがやはり見えないパンチで倒れ、無気力ぶりをみせつけていたのだ。

 モセス、ラワルとも米国の記録サイト「ボックスレック」にレコードが記載されているが、パンチを受けるたびに目をつぶる素人同然の選手だった。コミッション関係者によると、ナイジェリア政府から公的書類も提出されており、「うちとしては戦績でしかチェックできない」ということだったが……。主催の平仲会長は「もうこれからはナイジェリアから呼ばない」と語っていた。

 前座の6回戦では、ノーランクの長嶺竜久(平仲BS)が日本フライ級10位の大保龍斗(横浜さくら)に2-0判定勝ち。大保の攻撃に終始守りに立たされて手が出なかったが、2回に右を決めてダウンを奪ったのが唯一の見せ場という内容だった。

長嶺はランカー大保に競り勝った
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