19日大田区総合体育館のセミファイナルで行われたOPBF東洋太平洋ウェルター級王座決定12回戦は、7位の田中空(24歳＝大橋)が3位の小畑武尊(ダッシュ東保)と猛烈な打撃戦を展開し、4回2分1秒TKO。4戦目での王座獲得に成功した。

　開始から終了まで、両者が相手を倒しにかかる。文字通りの打撃戦となった。が、田中が小畑にロープを背負わせる圧力を止めず、強打で上回った。中でも小畑の右頬を大きく腫れ上がらせた左フック、口内をカットさせた右アッパーは強烈。小畑がキャンバスを味わわなかったのが不思議なほどだった。

　そればかりか小畑も鋭い右フック、左ストレートと打ち返す。ストップ直前には左ショートストレートをヒットさせて田中の動きを止めた。けれども、「小畑さんの気持ちが強く、打ち合う技術も高かった。打ち合いを楽しんだ」という田中は、そこから猛然とラッシュ。レフェリーストップに持ち込んだ。

　強さとともに、打ち合いすぎる課題も見えた田中。相手に打たせないスタイルも模索してほしい。ストップの瞬間も打ち返す姿を見せていた小畑(26歳)は14勝6KO8敗1分。