June
24
Tuesday

ボクシングニュース | ボクシングビート編集部制作

share

25°C Rain
Tokyo

Home > recommend > 訃報 元空手の王者でボクシング記者・山﨑照朝さん死去

訃報 元空手の王者でボクシング記者・山﨑照朝さん死去

2025年6月24日 21時06分

 著名な空手家であり、ボクシング担当記者でもあった山崎照朝さんが21日夜都内の病院で胆管癌のため亡くなった。77歳だった。

生前の山崎さん(2021年)

 山崎さんは山梨県出身。極真空手の始祖・大山倍達の直弟子となり、第1回全日本選手権大会(1969年)に優勝。「極真の龍」と異名をとった。在学した日本大学にキックボクシング部を創設し、キックボクサーとしても活躍した。漫画の「あしたのジョー」で主人公ジョーのライバル力石徹は山崎さんがモデルだったことは有名で、作者の梶原一騎が生前に本人にも伝えていた。「力石徹のモデルになった男・天才空手家山崎照朝」(森合正範著)という本も発行されている。

 卒業後は現役を引退しサラリーマン生活を送る傍ら、格闘技ジャーナリストとして活動。特に関心の高かったボクシングの取材に時間を割き、以来後楽園ホールの記者席の常連となる。勤務先と同系の東京中日スポーツのボクシング担当記者として長く健筆を揮った。同紙が休刊となった今年1月に山崎さん自身も引退を宣言。その後体調を崩して入院していた。

 ワールド・ボクシング誌の連載対談で司会を務めたこともある。またボクシング・ビート誌のために名古屋の緑ジム(現LUSH緑ジム)を訪ね、矢吹正道・力石徹の兄弟とも対談している。

 現役時代は華のあるスターだったが、引退後は脇役に徹し、脚光を浴びることを好まなかった。それでも、女子プロレスのクラッシュギャルズを指導したり、前出の力石徹のモデルとして話題になるなど、時に浴びたくない脚光を浴びるのは山崎さんの宿命のようなものだった。

 空手の普及に尽力し、空手を解説した著書(「山崎照朝の実戦空手」他)もある。また、ボランティア団体の「逆心塾」を主宰して子供たちを指導した。

Related article
関連記事
モバイルバージョンを終了