寺地拳四朗、まさかの落城──。7月30日、横浜BUNTAIで開催された『U-NEXT BOXING.3』。メインイベントで行われたWBC&WBA世界フライ級タイトルマッチ12回戦は、挑戦者WBC2位・WBA3位リカルド・サンドバル(アメリカ)が統一王者・寺地拳四朗(BMB)を115-112、117-110、113-114の2-1判定で下し、新チャンピオンとなった。

左ジャブでプレスをかける寺地に対し、サンドバルはその左に右をかぶせるクロスをヒット。2回には早くも両者が右の相打ちを繰り返すスリリングな展開に。しかし決して単なる激しい打ち合いではなく、優れた駆け引きをぶつけ合うハイレベルな戦いとなっていった。
中でもサンドバルの巧さが目を惹いた。寺地がプレスをかけているように見えて、実は王者を呼び込んで右や左フックをヒット。寺地もタイミングを変えながら右強打をダブルで打つなどするのだが、どうしてもサンドバルの左フックが邪魔になっていた。
5回 右ボディーストレートを打ち出した寺地。これを引き金にして、下がるサンドバルにワンツーを見舞って尻もちをつくダウンを奪う。このシーンを潮目に、寺地ペースとなっていくかと思われたが、サンドバルは決して慌てず崩れず。攻め時守り時をうまく使い分け、常にカウンターを合わせるタイミングを計り、的確にヒットを奪っていった。
サンドバルの思惑を当然察知している寺地は、フェイントをまじえながら右ストレート、左ボディー、右ボディーカウンターで止めにかかったが、サンドバルはロープを背負っての戦い方も巧み。寺地を迎え打ったり、ロープ伝いに回避したりと、寺地からの被弾を極力防いでペースを渡さなかった。
サンドバルは左目下を、寺地は右顔面を腫れさせる負傷を負ったが、ともに高度なやり取りでせめぎ合った中での名誉の負傷だった。
ようやく辿り着いた世界挑戦をものにしたサンドバル(26歳)は27勝18KO2敗。WBC王座2度目、WBA王座初防衛がならなかった寺地(33歳)は25勝16KO2敗。


