18日、東京・後楽園ホールで開催された『PHOENIX BATTLE 147』。メインイベントで行われたOPBF&WBOアジアパシフィックS・ミドル級タイトルマッチ10回戦は、2冠王者ユン・ドクノ(韓国)とWBO-AP7位・OPBF3位の森脇唯人(ワールドスポーツ)が4回1分41秒負傷ドローとなった。ユンはWBO—AP2度目、OPBF初防衛。
2回に森脇が、4回にユンが、ともに左目上をバッティングでカット。ユンの傷が深く、ドクターチェック後にレフェリーが試合続行を認めず消化不良の幕切れとなった。
初回終盤、ユンのジャブに森脇が右クロスを合わせてヒザを着かせたが、独特のタイミングを持つユンの攻撃を森脇も少なからず被弾していた。スピードにまかせ、大胆なアッパーを織り交ぜるなどダイナミックな攻撃では森脇が目をひくが、その間隙にコンパクトに左右フックを合わせるユンの攻撃も目に留まった。バッティングは偶然のものと判断されたが、力をこめて速い連打を仕掛けていく森脇は、特に右を打った後に右足が前に流れ、上体が突っ込んでいく癖が気になった。
WBC15位につけるユン(30歳)は10勝8KO2敗1分。森脇(29歳)は1勝1分。
■中嶋一輝KO防衛
OPBF東洋太平洋S・バンタム級タイトルマッチ10回戦は、王者中嶋一輝(大橋)が14位ジョン・ジョン・ジェット(インドネシア)を4回2分35秒KO。4度目の防衛に成功した。
前の手で距離とタイミングをはかり、左ストレートを打ちこむ。中嶋はこのベースこそ変えないものの、脱力した攻撃からのディフェンス意識が高まった印象だ。決して深追いをせずジェットのスイングをかわし、ジェットの打ち気を察すれば距離をとってサークリング。フットワークを使ってリズムを取り続け、しっかりとジェットの反応を観察し、空いたところを捕らえていく。そうしてガードの隙間を通す左アッパー、外から巻き込む左フックと徐々に攻め手を強めていくと、4回、左フックでジェットのみぞおちを一閃。ヒザを着いたまま動けないジェットにテンカウントが数え上げられた。
「1発ももらわずに終えるつもりだったけど、1、2発触られたので反省です」という中嶋。WBCランキングは6位に上がり、「そろそろ世界タイトルマッチをやりたい」と熱をこめて語った。中嶋(32歳)は19勝16KO2敗1分。ジェット(31歳)は15勝12KO3敗1分。
◇ヘビー級4回戦
マハンハイリー・ヌールタイ(中国)[判定2-1(39-37、39-37、37-39)]大沼ケン(角海老宝石)
セミファイナルで行われた「フェニックストーナメント アジアヘビー級チャレンジカップ決勝」をマハンハイリーが制し、賞金1000万円を手に入れた。
フットワークを使ってひたすら左へ回りながらジャブを突く大沼に対し、マハンハイリーはダッキングして左をボディに突き、左右フックを振り回す。大沼はこのフックこそ防いだものの、接近した際に左右ボディーを叩かれて失点。疲労を突かれて右を合わされるシーンもあった。
徹底して足を使いエスケープ気味の大沼と、終始攻勢をかけたマハンハイリー。この差がスコアにも表れた。マハンハイリー(24歳)は4勝1KO。大沼(21歳)は2勝1KO1敗1分。
◇54.0kg契約8回戦
坂井優太(大橋)[TKO1回2分10秒]ブーンルエン・ファヨン(タイ)
深く踏み込んで右ジャブをビシビシ決めた坂井は、左打ち下ろしで1度、ショート連打で2度、左から右フックで3度目と、WBO-AP・S・フライ級11位のブーンルエンをあっという間に倒してレフェリーストップに持ち込んだ。
坂井(20歳)は6勝6KO。ブーンルエン(26歳)は15勝15KO5敗。
◇52.0kg契約8回戦
田中将吾(大橋)[負傷判定8回49秒]ウィルベルト・ベロンド(フィリピン)
ベロンドのロングスローをステップでかわすWBO—APフライ級9位(日本15位)の田中は、ジャブの上下から右につなげ、左ボディーで初回からダウンを奪う。以後も田中は攻防にメリハリをつけて、連打のギアの上げ下げを披露。5回に右目下が腫れた(レフェリーはバッティングによるものと裁定)田中だが、ワンツーのヒットを連続させたり、7回にはジャブをビシビシ決めたりとテーマを変えて進行。しかし最終回、田中の腫れが酷くなって試合はストップ。80-72、80-71、80-71とフルマークの勝利をおさめた。
田中(23歳)は5勝3KO。ベロンド(29歳)は18勝7KO10敗2分。
◇51.5kg契約8回戦
フー・ロンイー(中国)[判定3-0(78-74、79-73、80-72)]長嶺竜久(平仲ボクシングスクール)
出だしからフーが右ストレート、左フックをクリーンヒット。サウスポー主体で構える日本フライ級8位の長嶺は、特に右ストレートにほとんど反応できず被弾した。それでも長嶺は左右ボディーで必死に反撃を試みたが、顔や体を巧みにずらすフーを捕らえられず、逆に攻撃を食らい続けた。
日本では3戦3勝となったフー(26歳)は10勝5KO3敗2分。長嶺(27歳)は9勝7KO5敗
◇53.0㎏契約6回戦
山田龍斗(大橋)[KO3回1分2秒]コムサン・カエウルエアン(タイ)
