20日、東京・後楽園ホールで『第72回全日本新人王決定戦』が行われ、ミニマム級からミドル級(S・ウェルター級は例年実施されず)の全12階級で全日本新人王が誕生した。
最優秀選手賞はライト級の出畑力太郎(マナベ)。技能賞はフェザー級の謝花海光(M.T)。敢闘賞にはS・バンタム級の市原涼(黒潮)が選ばれた。
◇ミニマム級5回戦
京屋勇気(ワタナベ)[判定2—1(48—47、47—48、48—47)]辻永久(KWORLD3)
バランスよくポジションを変えながら左フック主体に上下を攻める辻。しかし、力ずくで連打する京屋が3回の右強打を皮切りに徐々に打ち合いに巻き込んでいく。辻も右アッパー、左ボディーで京屋を止めにかかったが、京屋の迫力は最後まで衰えなかった。
京屋(28歳)は6勝4KO1敗1分。辻(19歳)は4勝1敗。
◇L・フライ級5回戦
長島明澄(石田)[判定3—0(48—46、48—46、48—46)]加藤准也(三谷大和スポーツ)
身長で上回るサウスポー加藤の攻撃をかわし、左フックをヒットする長島は、無理に距離を詰めず、加藤の攻撃を引っ張り出す作戦が奏功。近距離で隙を作る加藤に左右フックを合わせて優位に立った長島が5回、連打からダウンを奪って勝利を決定づけた。
長島(23歳)は7勝。加藤(20歳)は2勝1KO1敗2分。
◇フライ級5回戦
鈴木丈太朗(帝拳)[判定2—1(48—47 47—48、48—47)]橋本陸(グリーンツダ)
初回、右クロスで鈴木にダメージを与えた橋本は、ジャブを丁寧に突いて左ボディーをヒット。ジャブの差し合いで上回り、リターンジャブも冴える。4回に入り左ボディーなどようやく積極性を増した鈴木に対し、橋本はタイムリーな右クロスをヒットしたが、ジャッジは鈴木の手数を支持した。
鈴木(24歳)は5勝2KO1敗。試合運びの上手さを見せながら惜敗の橋本(25歳)は7勝1KO1敗1分。
◇S・フライ級5回戦
松尾タンク拓海(真正)[判定3—0(48—47、49—46、50—45)]布袋聖侑(大橋)
至近距離で戦う両者だが、出入りの切り替え、ダッキング、ウィービングからの攻撃で松尾がリード。攻勢を強める布袋を柔らかい上体の動きでかわし、右アッパー、左フック、右ショートストレートを的確にヒットした。
松尾(20歳)は6勝2KO1分。布袋(21歳)は4勝1KO2敗2分。
◇バンタム級5回戦
光富元(六島)[判定3—0(48—47、49—46、49—46)]菅谷翔太(KG大和)
西軍代表戦MVPの光富がブロック主体の防御から、軸をブレさせず左ボディー、ストレート攻撃で好スタート。しかし、菅谷がラフな連打をガード上から叩きつけて徐々に打ち合いに巻き込んでいった。互いに左ボディーブローをクリーンヒットする展開で、圧倒的に手数で上回ったのは菅谷だが、間隙を突いた光富が評価された。
光富(23歳)は6勝1KO。旺盛なスタミナをみせるも惜敗の菅谷(24歳)は6勝5KO2敗1分。
◇S・バンタム級5回戦
市原涼(黒潮)[TKO2回2分10秒]八谷洋平(RK蒲田)
奥行きを使い、左カウンターを狙うサウスポー八谷。市原はツーステップからの右ストレートで圧をかけ、八谷の左をかわす上手さも披露した。2回、右を打ちながら迫った市原は、八谷のリターンをかわしざま左フックを決めて倒すと、八谷コーナーからタオルが投入された。
市原(23歳)は8勝8KO。八谷(36歳)は7勝5KO3敗1分。
◇フェザー級5回戦
謝花海光(M.T)[判定3—0(50—45、50—45、50—45)]豊永太我(ウォズ)
目のよさでかわす謝花のスタイルに合わせ、豊永はスイング系ブローで攻めていくが、ラウンドが進むごとに謝花が豊永のサイドや背後に回り込んで的確にヒットを奪っていく。ダッキングからの右ストレート、スウェーバックからの右アッパーも冴えた謝花が完勝をはたした。
謝花(20歳)は5勝1KO。豊永(20歳)は6勝1KO1敗。
◇S・フェザー級5回戦
ラーメン髙橋(KWORLD3)[KO2回1分14秒]保谷勇次(三迫)
正攻法で攻める保谷に対し、サウスポーの髙橋は右腕を上下に大きく動かして保谷を惑わせながら、変則タイミングの左を飛ばす。2回、髙橋が左リードから返しの右フックをクリーンヒットすると保谷が両ヒザをつくダウン。立ち上がったものの、レフェリーがカウントアウトした。
髙橋(25歳)は6勝4KO。保谷(21歳)は5勝2敗。
◇ライト級5回戦
出畑力太郎(マナベ)[TKO2回2分35秒]守屋龍之介(KWORLD3)
キレる連打で思いきりよく仕掛けた守屋に対し、左フックのカウンターで迎え打つ東日本MVPの出畑。2回、守屋が右ストレートでダウンを奪うが、立ち上がった出畑が右アッパーで倒し返し、右アッパー連発から右ストレートを打ち下ろしてダウンを追加。立ち上がった守屋が大きく泳いでロープにもたれるとレフェリーが試合を止めた。
出畑(18歳)は6勝5KO。守屋(24歳)は3勝2KO1敗。
◇S・ライト級5回戦
落合昭斗(一力)[判定3—0(49—46、50—45、50—45)]島田ネン(とよはし)
強打を決めようと迫る島田を、落合はうまくはぐらかしてコンパクトで速い左右連打をヒット。落合はグローブを間断なく上げ下げしてジャブを飛ばす左腕の自由な使い方が効果的だ。島田も時折右強打を合わせるが、落合がワンツーで先攻めしたり体を寄せたりと追撃を打たせず島田をコントロールした。
落合(26歳)は5勝1KO2敗。島田(23歳)は4勝3KO1敗。
◇ウェルター級5回戦
石井竜虎(渡嘉敷)[TKO5回35秒]福本永遠(真正)
いきなり接近してパワフルな左右フックを見舞うサウスポー石井。福本は退かずにしっかりとカバーして右アッパーの連打を上下に突き上げる。頻繁にサウスポーにスイッチする福本が右フックをヒットするが、3回は石井が左右アッパーを突き上げて福本の左目上を切り裂く。石井の強打に対し、福本も接近戦で右アッパーをボディーに差すものの、4回から石井はサークリングもまじえてアングルを変える巧さを披露。5回、石井が右フックから左オーバーハンドを立て続けにヒットするとレフェリーが福本を抱えた。
石井(21歳)は6勝6KO1敗1分。福本(21歳)は6勝3KO3敗。
◇ミドル級5回戦
佐々木革(八王子中屋)[TKO4回1分21秒]テイラー海(本田フィットネス)
ロープ伝いに左ジャブを使いながらボックスするテイラーを佐々木が追う展開。2回、佐々木の入り際に右アッパーを狙い出したテイラーと、ジャブから左ボディーを打ち始めた佐々木。ともに鼻血を流す流血戦となるが、4回にアウトボクシングするテイラーの左に合わせ、佐々木が右フックをねじ込んで倒すと、レフェリーがノーカウントでストップした。
佐々木(20歳)は7勝4KO。テイラー(22歳)は2勝1敗。
