池側純が石井渡士也から王座奪取 アッパーで2度ダウン、9回TKO勝ち

試合情報(日本語)

 2026年国内最初の興行『第148回フェニックスバトル』が13日、東京・後楽園ホールで開催。メインイベントで「第46回チャンピオンカーニバル」のオープニングカード、日本S・バンタム級タイトルマッチ10回戦が行われ、挑戦者1位の池側純(角海老宝石)が王者石井渡士也(RE:BOOT)を9回1分58秒TKOで破り、新チャンピオンに輝いた。石井は2度目の防衛に失敗。

石井をフィニッシュした池側

 石井の1勝1分で迎えた3度目の対決は、壮絶なエンディングに。8回終了直前から、一気に濁流のように持ち込んだ池側の大逆転勝利だった。

 左足の鋭い差し込みから深い左ジャブを打ちこむ石井に対し、サウスポーの池側は多彩な左アッパーから右アッパーを突き上げる。池側が積極的に接近戦を仕掛け、左アッパーをヒットさせると、石井は右ショートと左フックでボディーを叩く。

 王者は左ジャブからペースを引き戻すのが巧み。そうして近距離に入り、リズムカルにボディー攻撃を敢行する。池側も頭をつけて左ショートストレート、アッパーを狙うが、石井の左フックを警戒してか、右の攻撃の少なさが目に見えて浮き彫りになった。

 5回、左ボディーから右強打を連発して池側に鼻血を流させた石井がオープンスコアで48—47、48—47、49—46とリード。池側は大胆な動きを入れて左アッパーを決めるシーンもあったが、このブロー一辺倒になり、冷静に多彩な攻めを見せる石井がペースを握っていた。

 石井は接近戦で頭の位置を常にずらし、池側に死角をつくってその場所から当たるパンチを選択する技術も見事。離れた距離からの右ストレートで池側にダメージを与えたが、8回終了間際に、池側が奇をてらった右アッパーから左アッパーをヒットして一気に流れが反転した。

 右目下を腫らせた石井に対し、続く9回、池側が左打ち下ろしから右アッパーをクリーンヒットすると石井がダウン。立ち上がった石井を、池側が狙い続けてきた左アッパーで一閃すると、背中から倒れ込みキャンバスに後頭部を打ちつけた石井を確認し、レフェリーがノーカウントで試合を止めた。

 「遠い距離で戦っても入ってこられると思い、接近戦を挑んだ。左アッパーで突き抜けるというのがテーマだった。石井選手に勝ちたい一心だったが、ベルトを手にできて嬉しい」と池側(27歳)。「小手先よりも、気持ちで勝つこと」と、ジムの先輩でWBAバンタム級王者堤聖也の精神を見習ったことを強調した。9勝3KO1敗3分。

 試合を優勢に進めながら、やや前がかりになった流れを捕らえられた石井(24歳)は10勝7KO2敗2分。

■橋本が岩本破り日本ユース獲得
 セミファイナルで行われた日本ユース・ライト級タイトルマッチ8回戦は、これがA級(8回戦以上)初戦の橋本舞孔(はしもと・むく、DANGAN)が、日本8位のユース王者岩本星弥(JB SPORTS)を3—0判定で破り、新たにベルトを巻いた。スコアは77—75、77—75、77—75。

 右腕を伸ばし、懐を深く見せながら緩急を使うサウスポーの橋本が右アッパー、左ストレートを当てれば、岩本は至近距離で左フックをボディーにねじ込む。4回終了時の公開採点は38—38、38—38、39—37(橋本リード)。

 岩本は乱れまいとバランスを整えて左ジャブから攻めるシーンもあったが、接近戦で左右ショートフックを橋本にウィービングでかわされてリズムに乗れず。逆に橋本は柔軟に動いて左の軽打をヒット。岩本のフィジカルの強さをはぐらかしてペースを保った。

 最終回、岩本が強引に潰しにかかったが、やはり橋本がのらりくらりとしのいで押し戻した。橋本(20歳)は7勝3KO1敗2分。岩本(22歳)は9勝6KO2敗。

◇女子日本バンタム級タイトルマッチ6回戦
山下奈々(RE:BOOT)[判定3—0(58—56、59—55、59—55)]古川のどか(北島)

 昨年1月以来の再戦(王座決定戦、2—1判定で山下勝利)は、王者山下が挑戦者1位の古川に明白な勝利。初防衛に成功した。

 連打で好スタートを切ったのは古川。ここで山下が熱くなりペースを乱しかけたが、2回から冷静さを取り戻した山下の、土台を固定した強打が印象的。古川も左右に動いて強打をかわしにかかり攻め手を探ったが、中間距離での右の相打ち等、山下が威力の点で上回った。

 距離を取っての戦いでリズムをつかんだ山下は、近距離でもアッパーを突き上げて、古川の手数を封じた。山下(27歳)は7勝3KO2敗。3度目の王座挑戦も実らなかった古川(23歳)は5勝2敗1分。

◇フライ級8回戦
瀬筒陸斗(M.T)[判定2—0(76—76、77—75、77—75]アルドリアン・ドゥライバ(フィリピン)

 階級を上げた瀬筒(日本L・フライ級4位・WBO-AP10位)と下げたドゥライバのサウスポー対決は、初回にワン・ワンツー、2回に右フックで煽られた瀬筒が3回に左強打から連打したものの左カウンターを合わされてピンチに。スイングで攻めるドゥライバに右フックを合わせてしのいだが、ふたたび左を合わされる不安定さを露呈した。

 4回、ようやく右ジャブを出し始めてリズムを刻み始めた瀬筒だが、5回に左クロスからの猛連打を浴びて大ピンチに。だが、正確性を欠くドゥライバに救われた。

 距離を取り、左ストレートの上下攻撃で流れを変えかけた瀬筒だが、ドゥライバの強打に圧力をかけられるシーンが目立った。左強打を当てたい気持ちが強すぎて、右リードで試合を作る意識を欠いたのが大苦戦の要因だろう。辛くも無敗を守った瀬筒(20歳)は6勝4KO。ドゥライバ(20歳)は7勝4KO3敗。

◇フライ級6回戦
末國龍汰(ライオンズ)[TKO6回2分30秒]アルキザ・ケネス(パンチアウト)

 サウスポー同士の一戦は、キックボクシングRISEから転向の末國が、フィリピン出身で国内デビュー戦となるケネスに完勝。ボクシングデビュー戦を飾った。

 出入りに長けた末國は、中間距離でのカウンターに加え、近距離でかわしながらショートカウンターを合わせるのもうまい。体が柔軟なケネスも時折長いストレートやアッパーで末國を急襲するが、末國は間合いを外しながらストレートで上下の隙を突く巧みさも。

 バランスの良い両者は、技術面でも6回戦レベルを超えていたが、右ヒザでリズムを取り、攻防のテンポよく優勢に戦い続けたのは末國。5回に連打でチャンスを作った末國は、最終6回にも丁寧な距離感を保ちながら、一瞬の隙を突いて連打。レフェリーストップを呼びこんだ。末國(21歳)は1勝1KO。ケネス(26歳)は4勝2KO2敗1分。

◇S・フェザー級6回戦
池上いつ己(八王子中屋)[引き分け(57—57、57—57、57—57)]佐藤遼太(DANGAN)

◇ライト級4回戦
荒川大樹(T&T)[判定3—0(39—37、39—37、39—37)]竹澤大治郎(大橋)

◇48.0kg契約4回戦
箕輪湧陽(RE:BOOT)[TKO2回1分11秒]常盤翔(T&T)

タイトルとURLをコピーしました