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拳四朗が小差判定で新王者、日本勢がLF級4団体独占

2017年5月20日 18時51分

 WBC世界L・フライ級タイトルマッチが20日、有明コロシアムのトリプル世界タイトル戦のトップを切って行われ、挑戦者4位の拳四朗(BMB)が王者ガニガン・ロペス(メキシコ)に2-0判定勝ち。デビューから無傷の10連勝で世界タイトルを獲得した。スコアは115-113×2、114-114。ロペスは2度目の防衛に失敗。

拳四朗(左)は苦しみながらも要所でパンチを当てた

 25歳の拳四朗が35歳のベテラン、サウスポーに挑んだ。初回はロペスの手数が上回ったが、拳四朗は徐々にペースを上げ、3回にはロペスの打ち終わりに右をヒット。拳四朗は足もよく動くようになり、4回を終わって39-38×2、38-38でリードした。

 拳四朗は波に乗っていくかに見えたが、ロペスが5回にボディ攻撃で反撃し、左ストレートもヒット。口の中を切った拳四朗も負けじと右を決め返した。しかし、6、7回とロペスが左ストレート、コンビネーションで押し込み、拳四朗を下がらせた。8回は拳四朗が持ち直し、8回終了時の公開採点は、77-75×3で挑戦者がリードを守った。

最終回に激しく打ち合う

 優勢に立った拳四朗は9、10回、フットワークを使い、ロペスが懸命に追いかけた。10回にロペスの左フックがヒットする。拳四朗は11回は足をあまり使わず、最終回は頭をつけての打撃戦。ロペスが押し込み、拳四朗はボディブローを効かせ、ともにダメージを負って終了のゴングとなった。

  元日本ミドル級、OPBF・L・ヘビー級王者の寺地永会長を父に持つ拳四朗は10勝5KO無敗。「あまり内容がよくなかったので、(判定は)どうなるかと思った。ほっとした」と語った。日本で木村悠から奪ったタイトルの2度目の防衛に失敗したロペスは33勝18KO7敗。

 同日、名古屋でWBO王者の田中が初防衛に成功。L・フライ級はWBA王者の田口良一(ワタナベ)、IBF王者にはあす防衛戦を行う八重樫東(大橋)が君臨し、メジャー4団体の世界王者がすべて日本人となった。

ホープ大湾TKOデビュー、千葉は5連続KO勝ち

 前座では、沖縄・未来工科高でインターハイ3位の実績を持ち、B級ライセンスを取得した大湾硫斗(白井・具志堅S)が53キロ4回戦でセーンラチャン・ソーテパタニー(タイ)と対戦。初回にボディ攻撃から右につなげてダウンを奪い、2回早々に再び連打で倒し、ストップ勝ちでプロデビュー戦を飾った。タイムは2回20秒。

 こちらも期待のホープ、千葉開(横浜光)はルンニルン・サイトーンジム(タイ)とバンタム級6回戦。スタートは逃げ腰のサウスポー、ルンニルンをなかなかパンチを当てられなかったが、3回にダウンを2度奪ってストップ。にデビューからの連続KO勝利を5に伸ばした。

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