クルーザー級のすべてのベルトを統一し“比類なき”王者の称号を手にしたオレクサンドル・ウシク（ウクライナ）がいよいよ本格的にヘビー級に進攻する。ウシク（17勝13KO無敗）は5月23日、ロンドンのO2アリーナで、英国ヘビー級の一角デリック・チゾラ（32勝23KO9敗＝WBOインターコンチネンタル王者）とグローブを交える。マッチルーム・ボクシングのエディ・ハーン・プロモーターが伝えた。

　ウシクは昨日10月、米シカゴでチェズ・ウィザースプーン（米）に7回TKO勝ちで下し最重量級の試運転を実行。世界挑戦歴があるチゾラを相手に第2戦を行う。結果はもちろん、パフォーマンスが試される。すでにWBOでは1位にランクされており、統一王者アンソニー・ジョシュア（英）挑戦を視野に入れる。

　チゾラは8年前、当時のWBC王者ビタリ・クリチコに挑み判定負け。次戦でも英国のライバル、デビッド・ヘイにTKO負け。しかしアップダウンのキャリアをへながら、しぶとく上位をキープする。試合前後に騒動を起こす悪童だったが最近は比較的に静かな様子。ちなみに現WBCヘビー級王者タイソン・フューリーには過去2敗している。

　英国のヘビー級は4月11日に新鋭ダニエル・デュボアvs.ジョー・ジョイスのサバイバルマッチ、5月2日にWBC暫定王者ディリアン・ホワイトvs.アレクサンドル・ポベトキン、6月20日にジョシュアvs.クブラット・プレフの3冠タイトル戦と注目マッチが目白押しだ。