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藤田炎村が日本S・ライト級V2 強打爆発で4回TKO勝ち 世界目指し大企業退社を決意

2023年12月12日 20時58分

 日本S・ライト級タイトルマッチが12日、後楽園ホール「ダイヤモンドグローブ」のメインで行われ、王者の藤田炎村(三迫)が挑戦者6位の関根翔馬(ワタナベ)に4回1分24秒TKO勝ち。2度目の防衛に成功した。

藤田は3回に強打を爆発させた

 進境著しい28歳の王者、藤田に37歳にして初タイトルマッチの関根が挑んだ。初回、藤田が力強いジャブを打ち込んでいったが、不利を予想される関根は臆することなく右ボディを軸に藤田に迫る。初回、終了間際に藤田の右がヒット。関根は左目上をカットした。

 2回も関根が先手で攻めて右ボディ、右フックで青コーナーのファンをわかせた。藤田はラウンド終盤、強烈な右フックを叩き込んだ。3回、藤田の左フックで関根がぐらつき、追撃でダウン。立ち上がった関根はここから攻め手に転じ、2分あまりをしのぎ切った。

 4回、関根は前に出たが、藤田が右でダウンを奪う。立ち上がった関根に右強打を連発、関根がひざをついたところでストップとなった。藤田は12勝10KO1敗。関根は6勝2KO8敗2分。試合の模様はFODで見逃し配信、フジテレビでは17日(日)27時から放送される(関東ローカル)。

「24時間ボクサーとして生きていく」と藤田

 試合後、マイクを握った藤田は「このベルトは10年前に小原さんが持ってきてくれたベルト。きょう防衛できてすごくうれしい。小原さんが作ってくれた道を勝手にひきついでいきたい」と先日、引退を表明した先輩の小原佳太に感謝した。

 さらに17日に神戸で日本L・フライ級タイトルに挑戦する川満俊輝に「バトンを渡した」とエールを送った。最後に今年いっぱいで勤務先のリクルートを退職すると明かし、「このままでは世界を口にできない。勇気を振り絞って24時間ボクサーとして生きていく」と宣言した。

◇フライ級8回戦
ルオ・チェンハオ(中国)[2-1(77-75×2、73-79)]永田丈晶(協栄)

 前日本フライ級王者の永田は7月に飯村樹輝弥(角海老宝石)に敗れ、王座を失ってからの再起戦。サウスポー対決は永田が多彩なリードを使い、リズム良く手数を出していった。ルオは初回終盤、重たい左ストレート、右フック、右アッパーをたたき込み、永田を棒立ちにさせる。ダウン寸前の永田はゴングに救われた。

永田(右)は手数で追い上げたが、パンチ力で上回ったルオが勝利

 永田は2回以降、頭を振りながら前に出て、果敢に手を出してルオに迫った。永田がジャブ、左ボディ、右フックを打ち込み、ルオは下がりながらカバーリングで対処。ルオの手数は少ないのだが、連打を繰り出すと必ず「永田、危ない!」というムードになって会場がどよめいた。

 手数とリズムの永田、強打のルオという構図で、甲乙つけがたい展開が最後まで続いた。永田は一歩も引かずに前に出続けたが、軍配はルオに上がった。再起戦黒星の永田は5勝2敗。ルオは6月、アウェーで18年12月に井上拓真(大橋)とWBCバンタム級暫定王座を争ったペッチ・CPフレッシュマートに敗れて以来の試合で7勝4KO1敗1分。

◇116ポンド8回戦
山口仁也(三迫)[3-0(80-72×3)]リカルド・スエノ(比)

 大東大出身で3月に日本ユースS・フライ級王座を獲得した日本同級10位の山口がキャリアのあるスエノとプロ4戦目。上体を振って前に出るスエノをサウスポーの山口が迎え撃つ。山口は右ボディ、スエノの右サイドに回って左ボディを打ち込んでいった。

山口(右)はフルマーク勝ち

 2回以降も山口はしつこくボディを攻めた。スエノは中盤、いきなり反撃を試みるシーンがあるももの、ディフェンシブな戦い。山口は根気強く下から攻め続けた。

 5回以降、山口はKOを狙ったが、スエノはリングを大きく使ってサークリングをしたり、いきなり打ち返したり、ホールディングを含めてあらゆる手段を使ってダウンを回避。判定決着となった。山口は4勝2KO。19年9月、桑原拓(大橋)に敗れて以来の日本だったスエノは12勝5KO9敗4分。

◇ウェルター級6回戦
磯谷大心(輪島功一スポーツ)[TKO3回2分11秒]濱野秀平(E&Jカシアス)

 元世界王者の輪島功一さんを祖父に持つ磯谷が4年3カ月ぶりリングの濱野と対戦。長身の磯谷がジャブを上下に打ち分ける立ち上がり。2回、濱野が距離を詰めてパンチをまとめるが、磯谷が左フック、右ストレートを決めてジャッジにアピールした。

磯谷はTKO勝ちで連敗脱出

 3回、濱野が左フックから畳みかけ、攻勢に出たところで磯谷の右ショートがカウンターで炸裂、濱野がダウンした。再開後、磯谷の左ジャブがカウンターで食らった濱野がキャンバスに落下。主審が試合を止めた。3連敗から脱出の磯谷は5勝5KO3敗。濱野は4勝3KO7敗。

◇S・フライ級4回戦
井上稜介(ONE・TWOスポーツ)[2-0(39-37×2、38-38)]齋藤暸(KG大和)

◇58.0キロ4回戦
北本慶伍(三迫)[KO2回2分25秒]西澤翔太(M.T)

◇バンタム級4回戦
柳修平(三迫)[2-1(38-37×2、37-38)]佐藤誠一(角海老宝石)

◇ライト級4回戦
伊藤祐太(マナベ)[TKO1回2分21秒]エクセルジェームスジュニア(DANGAN越谷)

観衆=1047人

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