元フライ級、Ｓ・フライ級世界王者のフアン・フランシスコ“ガジョ”エストラーダ（メキシコ）が14日（日本時間15日）メキシコ・ソノラ州エルモシーヨで復帰。元王者ホルヘ“トラビエソ”アルセの甥、カリム・アルセ（メキシコ）とバンタム級10回戦を行った。

　スキルとスピードで勝るエストラーダが出だしから優勢。２回終盤、左ボディーで効かせたエストラーダが同じパンチでヒザを着かせる。カウントアウト寸前でアルセは起き上がり、終了ゴングが鳴る。この時点で早い結末が予想されたが、アルセはエストラーダの決定打を回避して生き延びた。

　ジェシー“バム”ロドリゲスにＫＯ負け後１年ぶりのリングとなるエストラーダはブランクの影響なのか、アルセを追い込むものの反撃に遭い、ラウンドを重ねる。それでも６回、またも左ボディーでアルセの動きを止めてストップ勝ちの期待を予感させる。

　しかし耐えたアルセは右を返すなど抵抗。攻めあぐむエストラーダは９回、左マブタをカットして出血。判定決着が濃厚になった最終回、腹で効かせたエストラーダが左フックをフォローするとアルセがキャンバスに落下。カウント後、追撃連打でアルセはまたも崩れ落ちる。これまでかと思えたが、続行に応じたアルセは脚を駆使して終了後ゴングにこぎ着けた。

　スコアカードは100－87、98－89、99－88でエストラーダの大勝。戦績を45勝28ＫＯ４敗とした。最後に意地を見せたアルセは21勝８ＫＯ３敗２分。