栗原慶太逆転KO 金城隼平を5回右で沈める

試合情報(日本語)

 17日、東京・後楽園ホールで開催された「TREASURE BOXING PROMOTION9」のメインイベントで行われたバンタム級8回戦は、前OPBF王者で4位の栗原慶太(32歳=一力)が、前日本ユース王者で日本5位の金城隼平(21歳=RE:BOOT)に5回3分、逆転KO勝ちを演じた。 Photos/Naoki Fukuda

劇的なKO勝ちを収めた栗原

 上体を上下させながら、タイミングと軌道の読みづらい右を狙う栗原。金城は丁寧な右ジャブを間断なく放ち、栗原が接近すると右フックを引っかけて回り込む。

 2回、右ストレートをボディーに送る栗原に対し、金城は右ジャブ、左ストレートを的確にヒット。続く3回、右を伸ばしてグローブで栗原に目隠しをしつつ、左ボディーアッパーを差し込むと、左ストレートを連続してクリーンヒット。腰を大きく落とした栗原は、レフェリーにカウントを数えられた。

 すっかりペースをつかんだ金城は、体全体のスピードにも乗ってシャープな左ストレートを連発。

 だが5回、落とし穴が待っていた。このラウンドに入ると、強引に距離を詰めてきた栗原が左ボディーフックを何度も繰り返す。ここで栗原の勢いを止めようと、それまで距離を丁寧に築いていた金城が、左ストレートの打ち下ろしを連射した。が、低い位置からタメを作った栗原の右オーバーハンドがアゴを横から薙ぐ。これでキャンバスに沈んだ金城は立ち上がろうとしたもののテンカウントが数え上げられた。

 「最高の気分です。(金城は)想像以上にやりづらかった。どれだけボコボコになっても最後は1発で決めてやろうと思った。あれは、もっとボディーを打って、下を意識させて決めようと練習していたパンチ。相手が打ち気に来てくれたところで決まったので、想定とは違うが結果オーライで」と、笑顔と涙入り乱れて喜びを表した栗原。しぶとく生き残り、若者にボクシングの怖さを味わわせた。20勝17KO9敗1分。

 スピードと技術で栗原を圧倒していたものの、裏に潜むボクシングの奥深さに足を取られた金城は初黒星で5勝2KO1敗。

■元王者竹迫司登が日本挑戦権獲得、細川チャーリー忍に判定
 セミファイナルで行われた日本ミドル級最強挑戦者決定8回戦は、元日本&OPBF王者で日本1位の竹迫司登(34歳=ワールドスポーツ)が、元WBOアジアパシフィック&OPBF王者で2位の細川チャーリー忍(41歳=金子)に3-0の判定勝ちを収め、チャンピオンカーニバルでの日本王座挑戦権を獲得した。スコアは78-73、77ー74、79ー72。

 2020年1月にOPBF王座を争った両者。ほぼフルマーク判定でベルトを奪ったのは竹迫だった。その借りを返さんと、開始早々、距離を詰めて左右フックで積極的に攻めたのは細川。迎え打つ竹迫が左ボディー、右アッパーを差し込むと、細川主導のクリンチの連続に。

 しかし2回、竹迫が左ボディーから右打ち下ろしなど、テンポを変えたクリーンヒットを奪い出すと、細川も竹迫の打ち終わりの甘さを右で捕らえる。3回、細川がしつこくクリンチ&ホールドを仕掛けると、竹迫の左ボディーがローブローと判断されて減点1。竹迫はこの左ボディーを巧みに差し込んで細川を嫌がらせ、攻撃のリズムを作っていくのだが、そこまで低くはないもののレフェリーが執拗に注意を与えてペースを切られかけた。

 だが、竹迫は距離を詰める細川との間合いをうまく取って、左ボディーや右ショートストレート&アッパーをねじ込む。強弱とギアの上げ方も利いていて、試合を優位に進めていった。けれども細川も竹迫の連打の合間に右をヒット。威力は感じさせないものの、連打の応酬に最後まで身を投じ、タフさは証明した。
 
 「細川選手はタフで気持ちも強かったのでやりづらかった。前に連勝していたときのように、一つひとつ頑張って練習していきたい」。相変わらずの無表情で竹迫は試合を振り返り、この先について語った。18勝15KO3敗1分。中盤以降はしぶとく食い下がった細川は14勝11KO8敗1分。

 OPBF東洋太平洋女子フライ級王座決定8回戦は、2位の漣バル(ワールドスポーツ)が3位のプラーンウィライ・ワンブン(タイ)を3回1分35秒TKO。返上した日本ミニマム級王座に続き2本目のベルトを獲得した。

 初回からタイムリーな長い左ジャブをヒットした漣は、プラーンウィライのワンツーリターンをステップバックでさらりとかわす。

 2回、漣は右ストレートを下から上とヒット。さらに右アッパーも突き上げてプラーンウィライを追い込むと3回、距離を詰めて、プラーンウィライの攻撃にブロックで対応。右ショートから左フックをヒットして、右アッパーの連打を決めると、動きを止めたプラーンウィライをレフェリーが救った。

 「階級を上げて不安もあったけど、自分のやりたい組み立てで倒すことができた。まだまだ上を目指しているし、日本の女子ボクシングのおもしろさを伝えていきたい」と喜ぶ漣(21歳)は6勝2KO1分。初黒星のプラーンウィライ(24歳)は5勝1KO1敗。

◇53.0kg契約8回戦
齋藤哲平(M.T)[TKO6回1分53秒]薮﨑賢人(セレス)

◇S・ウェルター級8回戦
緑川創(EBISU K’sBOX)[TKO4回2分29秒]パッドヨッド・キアットチャルンシリ(タイ)

◇ライト級8回戦
中村駿(ワタナベ)[判定3-0(78-73、78-73、79-72)]メルチョール・ロダ(フィリピン)

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