サウジアラビア・リヤドの「RING V : NIGHT OF THE SAMURAI」(27日、モハメド・アブド・アリーナ)はファイトウィークに突入し、23日はブールバードシティのグローバルシアターで「グランドアライバル」が催された。photos/Naoki Fukuda

鳥居、提灯、桜の和風イメージで装飾された会場に出場選手が一人ひとり登場し、メディアから簡単な質問を受けた。最も多くのメディア・インタビューを受けたのはやはりメインの井上尚弥(大橋)で、現地報道各社から繰り返し「サウジアラビアはどうか」と質問されていた。井上によると、「想定していた以上に過ごしやすい」とのこと。これまでの海外遠征に比べて時差が小さく(日本と6時間差)、かなり楽だという。「全然問題がありません」と井上。

挑戦者のアラン・ピカソ(メキシコ)についてはこの日も直接見る機会がなかったという。

現地の気温は涼しく、セミの中谷潤人(M.T)も「思ったより寒かった」と感想を述べた。10日にロサンゼルスから帰国し、19日に日本を発って20日にリヤドに入っている。
今回の中谷はS・バンタム級転向初戦であり、対井上戦を控えての競演でもある。試合内容が比較されることは自覚しており、「そのあたりがボクシングの醍醐味であり、おもしろいところ。さらに期待が膨らむようなファイトをしたい」と中谷は言う。そのためにもメキシコの強打者から目を離していない。「いまやるべきことは、セバスチャン・エルナンデスに対応することを意識して……」と語っていた。

IBF世界S・フライ級王者ウィリバルド・ガルシア(メキシコ)に挑む前WBA・WBCフライ級王者の寺地拳四朗(BMB)も、この日のアライバルで最もメディアの視線を浴びた1人だろう。登場した寺地は民族衣装のシュマーグ(頭に巻く赤白の布地)とトーブ(足首までの長い服)の姿だった。寺地本人の発案で、現地で仕立ててもらったといい、好評を博していた。
ガルシア戦は「自分の中でも大切な試合になる」と寺地。L・フライ級からフライ級に上げたときよりも、フライ級からスーパーフライ級に上げた今回のほうがやはり調子がいいらしく、加藤健太トレーナーも「練習の段階で追い込んでこれました」と証言した。

対戦相手がエリドソン・ガルシア(ドミニカ共和国)に変更された前日本ライト級王者の今永虎雅(大橋)は、「こういう大きな舞台で試合できることがありがたい。わくわくします」。アマチュア時代からカザフスタンやセルビアなど海外試合は経験しているが、「やはりサポートが違いますんで」と、調整は順調の様子。今回は減量ペースも変えたといい、同門の田中将吾(日本フライ級ランカー)からアドバイスを受けつつ、しっかり食事をとって練習してきたのだという。

そして当日のトップバッターとなる大型ルーキーの堤麗斗(志成)。同じリングに上がるはずだった兄駿斗がケガで欠場となったが、「兄からも自分のことに集中しろと言ってもらった」という。プロ4戦目で初の8回戦(対レオバルド・キンタナ)ながら早くもWBAの世界ランキングに顔を出しているが、「一戦一戦」がホープの信条。「まずは目の前。結果で示していきます」と麗斗は言っていた。


