IBF世界ウェルター級王者ケル・ブルック（英＝写真）と指名挑戦者エロール・スペンスJr（米）との対戦交渉が大詰めを迎える中、現地時間7日に米ニュージャージー州のIBF本部で予定されていた入札が1週間延期されることになった。ブルックのマッチルームボクシングと、スペンスJrのTGBプロモーションは交渉を続ける。

　ブルックは昨年9月、2階級上げてミドル級統一戦ゲンナジー・ゴロフキン（カザフスタン）に挑戦して5回TKO負け。この試合で負傷してブランクを作ったブルックは、復帰にあたってビッグネームとの対戦を画策した。一時はアミール・カーンとの英国対決も浮上したが、これはカーン側が高額報酬を要求したことで流れ、選択肢は狭まっていた。

　ロンドン五輪米国代表で無敗のホープ、スペンスJrとの対戦交渉について、マッチルームボクシングのエディ・ハーン氏は「最終的な契約はまだだが、合意には近づいている」とコメント。5月の英国開催を目指して細部を詰める模様だ。

　契約が締結しなかったケースは入札となり、ブルックが王座を返上した場合は、スペンスJrが王座決定戦出場の権利を得る。この場合、相手は2位ジェフ・ホーン（豪）が筆頭となるが、ホーンは4月にWBO王者マニー・パッキャオ（フィリピン）との対戦が決まっており、そうなると3位アンドレ・ベルト（米）が浮上する。