トリプル世界タイトルマッチ（23日、横浜アリーナ）の予備検診が20日、東京・九段下のホテルグランドパレスで行われ、メインのWBA世界ミドル級タイトルマッチは、王者の村田諒太（帝拳）と挑戦者8位のスティーブン・バトラー（カナダ）が初めて顔を合わせた。

　検診を終えた村田は「すごくいいトレーニングができた。あとは結果を残すだけ」と短くコメントして会場をあとに。大舞台を踏んできた33歳は初防衛戦を前にしても泰然自若といった雰囲気だ。

　世界初挑戦、24歳のバトラーもいつも通りもの静かな印象。「2人の体格が似通っているのは知っていた。フィジカルだけでなく、パワー、スタイルも似ているので、どのような展開になってもいいように準備してきた」とコメント。風邪防止のため身に着けていた手袋が目を引いた。

　プロデビューからバトラーを取材しているというカナダの放送局「TVAスポーツ」のアンディ・マイリー記者は「両者ともパワーがあってスタイルが似ている」とした上で、「気になるのはジャブとディフェンス。村田はガードが固い。バトラーは修正してきているだろうが、そこに違いがある」と説明した。

　バトラーのメンタルを問うと「彼は24歳と若いけど成熟している。子どもが2人いるし、苦労して育ったというのもある」と語り、メンタルは強いという見方を示した。勝敗予想を問うと「それは言えない…」とのこと。

■主な検診結果
　　　　村田　　　　バトラー
身　長　183.5cm　　181.8cm
頸　周　39.0cm　　  39.0cm
胸　囲　97.0cm　　  91.0cm
リーチ　190.0cm　　190.0cm
視力　左1.5右1.5　左1.2右1.2