米アトランタのステートファーム・アリーナで26日（日本時間27日）行われたWBA世界S･ライト級レギュラー王座タイトルマッチは、挑戦者ジェルボンテ・デービス（米＝写真）が王者マリオ・バリオス（米）に11回2分13秒TKO勝ち。WBA･S･フェザー級スーパー王者、同ライト級レギュラー王者に続き、同時に3階級目のベルトを獲得した。

　両者とも持ち味を発揮した好ファイトだった。サウスポーのスラッガー、デービスに対し身長で約13センチ勝るバリオスはアウトボクシングを敢行。右ストレートをヒットしてポイントに結びつける。5回、デービスが反撃。左オーバーハンド＆クロスを浴びせて1万6570人と発表されたファンを沸かせる。

　優勢をキープしたデービスが8回、右フックを見舞うとバリオスは吹っ飛ぶようにダウン。強打の威力を見せつけたデービスは左ストレートを命中させて2度目のダウンを奪う。残り時間はたっぷりあったが重大なピンチに直面したバリオスは懸命にパンチを外して終了ゴングにこぎ着ける。

　9回、一転してバリオスが左を巧打して反撃。スリリングな展開に会場のボルテージが上がる。インターバルではコーナー下からデービスのプロモーター、フロイド・メイウェザー氏がアドバイスを飛ばす。10回、盛り返したデービスが続く11回、左ボディーをねじ込むとバリオスは崩れ落ちる。カウント8で気丈に続行に応じた王者だが、追撃で沈みかけるとレフェリーが試合を止めた。

　コーナーから宙返りを披露して自身の勝利を祝ったデービスは26勝25KO無敗。2度目の防衛に失敗したバリオスは26勝17KO1敗。Photo by Amanda Wescott / Showtime Boxing