ロペス3階級制覇 2-0でロメロのウェルター級王座奪う

現地時間22日、米国ネバダ州ラスベガスにあるT-モバイル・アリーナにて「PBC」主催興行が開催。メインイベントはWBA世界ウェルター級スーパーチャンピオンのローランド・ロメロ(米国/146.6ポンド)が同級6位、テオフィモ・ロペス(米国/147ポンド)に12回判定負けでチャンピオンが交代した。スコアは114-114、115-113、116-112の2-0だった。

5月、ロメロの実績を考慮し、正規王者からエレベーター式にスーパー王者へ格上げした際は、急遽レギュラー王座決定戦と承認したジャック・カテラル(英国)対シャハラン・ギヤソフ(ウズベキスタン)戦勝者と180日以内に対戦すべしとしていたWBAだが……。一方のロペスにしても、1月にシャクール・スティーブンソン(米国)に大差の12回判定負けを喫し、ウェルター級初戦で今回の世界挑戦である。

SNSを含めたセルフ・プロデュースに優れた両者の対戦。ゆっくりと前に出るロペスに対し王者ロメロは距離を選びながら慎重な立ち上がりだった。大きなアクションの少ない展開で中盤に入った。

この試合初めてといえる見せ場は5ラウンド。ロメロの右フックでロペスが腰を落とす。ロメロの追撃攻勢に圧されるようにロペスが座りこむとハービー・ドック(米国)レフェリーはスリップと裁定した。ロペスの右眉尻からは出血が始まった。

6ラウンド以降は、出血の止まらないロペスが再び前進し、ロメロがリングを広く使う展開に逆戻りした。ロメロがやや後手に回っているように映る展開をチェス・マッチと見るか、盛り上がりに欠けるラウンドと見るか。11ラウンド、ロペスが飛び込むような右ストレートを王者に浴びせたが、最終回も大きなアクションはなく、フルラウンドを終えている。

29歳のロペスは23勝13KO2敗とし3階級制覇達成。敗れた30歳のロメロは17勝13KO3敗とし、同王座初防衛に失敗。

■世界1位エルナンデス、2-0勝ち
WBOインターコンチネンタル・ミドル級王座決定戦とWBAコンチネンタル・ラテンアメリカ同級王者のジョエンリ・エルナンデス(キューバ/159.2ポンド)の防衛戦というダブル王座戦は、エルナンデスがWBCスーパーウェルター級7位のフランシスコ・ベロン(アルゼンチン/159.6ポンド)に10回2-0判定勝ち。2本目のベルトを手にした(95-95、98-92、99-91)。

パワーで勝るエルナンデスがワイルドなパンチを混ぜながらペースを引き寄せようとするが、ベロンもフットワークを駆使しながらジャブ、ワンツーで対抗。上下の打ち分けなど有効打数でエルナンデスが優勢ながらベロンも懸命に手数で応戦する序盤だった。

5ラウンドにはエルナンデスが右ストレートを好打するが、終盤にベロンの左フックをアゴに食らったエルナンデスが腰を落とすと、アップセットを期待するファンから歓声があがる。

立て直したエルナンデスは再び攻勢を強め、持ち前の強打を振りながら歩を進めた。しかしベロンも最後まで勝負を捨てずにパンチを返し続け、フルラウンドを戦い終えた。WBA1位、29歳のエルナンデスは11勝9KO。WBCラテン・スーパーウェルター級王者でもある27歳のベロンは17勝10KO2敗1分。

■那須川と対戦したサンティリャン、暫定失う
WBA暫定スーパーバンタム級タイトルマッチは暫定チャンピオンのビクトル・サンティリャン(ドミニカ共和国/121.6ポンド)が同級4位、ゲーリー・アントニオ・ラッセル(米国/121.2ポンド)に12回判定負けを喫し、王者が交代した。スコアは118-109、119-108が2者の3-0でラッセル。

サンティリャンは昨年6月、那須川天心(帝拳)に判定負けを喫した後、再起2戦目で手にした暫定王座の初防衛戦だった。

サウスポー同士のマッチアップは初回から揉み合いの多い展開となり、サンティリャンはボディーにパンチを集める。3ラウンド、ロバート・ホイル(米国)レフェリーから両者にホールディングの注意が与えられた。ラッセルは持ち味のハンドスピードで派手な連打を混ぜるが、目立った有効打はない。ラッセルのクリンチワークに苛立ちを隠さないサンティリャンも、前にこそ出るものの相手のディフェンスを崩すことができず、ややラッセル優勢でラウンドは進んだ。

終盤に入っても揉み合いの多い展開。ブーイングも聞こえるなか9ラウンドに左ストレートを打ち下ろしたラッセルは左眉から微量の出血を見せた。迎えた最終回開始直後、ラッセルの右フックを食ったサンティリャンが足を滑らせながらダウン。再開後、退がり始めたサンティリャンにラッセルが攻勢を強めるが、仕留めきることはできずゴングを聞いている。

33歳のラッセルは22勝13KO1敗1無判定。暫定ながら初の世界戦で戴冠を果たした。31歳のサンティリャンは16勝7KO3敗。初防衛に失敗。

■ウトリア微妙な米国デビュー
WBA北米スーパーライト級タイトルマッチはチャンピオンでWBA10位のイスラエル・メルカド(米国/139.4ポンド)がWBA14位のカルロス・ウトリア(コロンビア/140.8ポンド)に10回判定負け。スコアは97-93、96-94、94-96の2-1。

先日、PBCとのプロモート契約を結んだウトリアの米国デビュー戦は内容、結果ともに問われる一戦ながら前日計量で約90グラムを落とせず失格。メルカドが勝利した場合のみ王座防衛という格好となった。

L字ガードで好戦的なスタイルを持つウトリアはこの日も積極的に前進し、プレッシャーをかけていく。これにメルカドも距離を取りながら応戦。見応えある攻防が中盤まで続き、パワーパンチを振るう両者は徐々にスタミナを減らしていった。

9ラウンド、これまで8ラウンドが最長のウトリアをメルカドが追いかけて攻勢。最終回もメルカドは勝負どころとばかりにパンチを集める。ウトリアも右を返すものの手数でメルカド優勢のなかゴングが鳴った。大きなブーイングを聞きながら勝利者コールを受けた22歳のウトリア(WBCでは15位)は15勝11KO。不運な採点に泣いた31歳のメルカドは13勝7KO2敗2分。

試合結果(日本語)
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