7月29日（日本時間30日）米ラスベガスのT-モバイル・アリーナで行われるウェルター級4団体統一戦まで1カ月を切った。3団体統一王者エロール・スペンスJrとWBO王者テレンス・クロフォードによる無敗対決の行方は、いまのところクロフォードを押す声が多いようで――。

　ブックメーカーの出しているオッズは、ウィリアムヒルとbet365がクロフォードの勝利に1.57倍、スペンスの勝利に2.37倍。どのブックメーカーもクロフォードのやや有利を予想している。

　スペンスはこの件について米メディアのインタビューに答え、「常識的に考えれば彼が賭けで有利になることは理解できる。私が交通事故からカムバックしたとき、だれもが私はダメになるだろうと思っていた。それでも私はカムバックして、目の負傷も乗り越えて自分の仕事を続けている。私はオッズを無視し続ける。人はネガティブなことを言うことがあるけれど、それは私のモチベーションを高めるだけだ」と語った。

　元オリンピアンのスペンス（33＝28勝22KO）は19年10月、交通事故を起こして車が大破。奇跡的に軽傷で済んだものののちに飲酒運転が発覚した。21年8月にはマニー・パッキャオとの対戦が決まりながら、網膜裂孔を患って試合はキャンセルした。

　今回の試合はWBA王座を吸収したヨルデニス・ウガス戦以来、1年3カ月ぶりとなる。クロフォード（35＝39勝30KO）は現在10連続KO勝ち。変則のクロフォード、正統派のスペンスというスタイルもさることながら、最近の戦いぶりが予想に影響を与えている。

　なお、アメリカの老舗ボクシング専門誌、リング誌はこの試合を特集して80ページの夏特別号を発売。金額は20ドル（約2800円＝送料別）。

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