藤田炎村が3回TKOで日本S・ライト級V1 大野俊人との強打者対決に快勝
2023年8月8日 21時20分
2023年8月8日 20時59分
日本S・ウェルター級タイトルマッチが8日、後楽園ホール「ダイヤモンドグローブ」のセミで行われ、正規王者の出田裕一(三迫)が暫定王者の中島玲(石田)に2-1判定勝ちで王座を統一した。スコアは96-94×2、94-96。
出田は昨年12月、プロ18年目の38歳で川崎真琴(RK鎌田)を下して王座を獲得。その後、左目の網膜剥離の手術で戦線離脱し、その間に加藤寿(熊谷コサカ)との決定戦を制して暫定王座に就いた25歳の中島との王座統一戦を迎えた。
出田がスタートから頭をつけてコツコツとボディを打ち、背の低い中島が左右のフック、左ボディを力強く打ち込む。出田は前に出続け、スピードで上回る中島は時折パワフルなパンチを突き刺すというパターンだ。
中島が徐々にペースを上げ、頭をつけて打ち合う時間帯が増える。手数で出田が上回るが、中島は左ボディの精度を上げていく。5回、中島のダブルが炸裂。前半を終わっての公開採点は、49-46、50-45で中島、48-47で出田と割れた。
後半に入っても展開は変わらない。しかし出田は「左ボディは効いた」と試合後に振り返りながら、気持ちでしつこく攻め続け、中島がペースダウンしていく。8回は出田が会場の大声援を背に攻勢を強める。9、10回も出田が前へ出てホールを大いに盛り上げ、逆転勝利を飾った。
38歳の出田は17勝9KO16敗1分。けがで現役続行が危ぶまれても、坦々とトレーニングをし続けて勝利につなげた。25歳の中島は6勝1KO2敗。前半に余裕を持ちすぎ、出田のボクシングをさせてしまった印象だ。
初防衛を成功した出田は「どちらの勝利でも受け入れるしかない採点だと思った。統一戦だから中島くんに勝てたのかなと。気持ちの勝負では負けないところがあったのかなと思う」と答えた。横井トレーナーによれば、「1から全力でいく。1回距離ができるとそのままやられてしまう」と初回からプレスをかけ続ける作戦だった。もっと足を使ってくると思った」と明かした。
◇S・ライト級8回戦
渡来美響(三迫)[3-0(77-75、78-74×2)]ウ・ジウ(中国)
日本S・ライト級8位の渡来は左ガードを下げたいつものスタイルでウを誘い、上背のあるサウスポーのウは左ストレート、右フックを狙っていった。渡来はタイミングよく右ボディを打ったり、接近してまとめたりして試合を組み立てていく。ウも3回、左をボディに決めて攻勢をアピール。試合が面白くなってきた。
渡来は4回に右ボディからボディへの連打を見せたが、5回はウがワンツーを浅いながらも決めた。ボディからウを崩そうとする渡来と、リターンを返すウがともに譲らずラウンドを重ねた。渡来は7回、右アッパーを決めるが、ウも攻め返してあきらめない。最後まで両者ともに決定打は出なかった。渡来は4勝2KO。初黒星のウは11勝1敗2分。
◇ウェルター級6回戦
上村健太(緑)[2-1(57-56×2、56-57)]磯谷大心(輪島功一S)
元世界王者“炎の男”輪島功一会長の孫、磯谷が連敗脱出をかけたリング。磯谷とサウスポー上村はともに長身で、ロングから探り合ったが、初回から打撃戦も展開。3回、磯谷が接近戦を仕掛けて上村を削っていくが、上村が左を決めて磯谷がダウン。立ち上がった磯谷は左フックを決めてピンチをしのいだ。
5回、磯谷が右ボディから左フックを決めてチャンスを作るが、スタミナが続かず畳みかけられない。最終回は両者ともに最後に力を振り絞って打ち合った。競り勝った上村は5勝3KO1敗1分。3連敗の磯谷は4勝4KO3敗。
◇ライト級6回戦
川口高良(協栄)[TKO5回2分3秒]小西佑亮(ワールドS)
リーチのある小西がスタートからワンツー、返しの左フックを強振していくが、川口はこれをブロックして左ボディ、右を打ち込んでいく。3回、川口が左フックを繰り返し決め、右、左ボディも打ち込んで小西を追い込んだ。小西は右アッパーを決めて応戦するが、いかんせん被弾が多い。5回、川口が粘る小西にワンツー、左フックから連打を見舞うと主審が試合を止めた。川口は6勝3KO1分。小西は4勝4KO6敗2分。
◇S・バンタム級4回戦(東日本新人王戦)
アズマー田中(FLARE山上)[3-0(39-37×3)]上野永吉(ワタナベ)
観衆=1412人
2025年4月21日 19時45分
2025年4月21日 18時21分
2025年4月21日 8時18分
2025年4月21日 8時08分
2025年4月20日 20時30分
2025年4月20日 10時36分