前世界王者の重岡優大が再起戦勝利 世界ランカーのサルバに3-0
Aug 24, 2024 22:23 pm
Aug 24, 2024 22:11 pm
24日、大和アリーナ(大阪府吹田市)で行われたIBFフェザー級挑戦者決定12回戦は、3位の亀田和毅(TMK)が、2位のレラト・ドゥラミニ(南アフリカ)から5回にダウンを奪って2-1判定勝ち(114-113、116-111、113-114)。昨年10月に惜敗(1-2判定)したがリベンジを果たし、世界3階級制覇に向けて前進した。IBF同級王者はアンジェロ・レオ(米)。
開始早々からぐいぐいと距離を詰めていった亀田。長年、攻撃姿勢が課題で、ドゥラミニに喫した敗戦もそこが勝敗を分けただけに、決意の強さと心意気は十分に伝わってきた。速いジャブを打っては離れ、中間以上の距離で常に戦い、被弾を極力避けるスタイルだった亀田だが、ガードを固めて相手を追い詰めていくファイタースタイルを徹底。ドゥラミニに終始、ロープを背負わせる展開を演じてみせた。
力を込めたパンチを連打する。その姿勢もこれまでとは明白に違ったが、最も進化が見えたのは追い足だ。フットワークを使わずに、歩いていく。同様にフットワークのうまいドゥラミニの行く手を阻む追い方。ドゥラミニは気持ちが苦しくなったに違いない。しかし、ドゥラミニも戦術を切り替えて無理に逃げず、しっかりと両腕で亀田の攻撃を寸断。左ボディーブローには右アッパーを必ずリターンして、ヒットでは上回っていった。
ドゥラミニの堅いガードを打ち破れない亀田は5回、勝負に出た。力強いワンツーをガード上に立て続けに叩き込み、強引にドゥラミニの腕をこじ開けにいく。右ストレートが顔面をとらえると、ドゥラミニはよろめいて別方向のロープへと逃げる。亀田がなおも猛然と攻撃を仕掛けると、ドゥラミニはロープ伝いに倒れ込んでダウン。
最大のKOチャンスだったが、ドゥラミニも必死。亀田も打ち疲れを見せて詰められず。その後はドゥラミニがダメージを、亀田がスタミナの回復に充てるラウンドを作るなどしていったんリセット。そして、ふたたび亀田が前に出て連打。それをドゥラミニが巧みなブロッキングで防ぎながら要所でヒットを奪うという展開が続いた。11回、ドゥラミニの左フックで亀田がバランスを崩したが、これはダメージよりも疲労からの足元のフラつきだったろう。
この段階にきて、新たな姿をはっきりと示した亀田。連打のリズムを変化させることができれば、さらに強い姿を見せることができるだろう。42勝23KO4敗。亀田はIBF世界王者のアンジェロ・レオ(米)とラスベガスでスパーリング経験がある。「レオはすごいファイター型。やるとなったらもっともっとフィジカル面を鍛えないといけませんが、1ラウンドから(前に)行きます」と語った亀田は、引き続きプレッシャー型のスタイルを磨くつもり。しぶとさと相変わらずの巧さを見せたドゥラミニは20勝11KO3敗。Photos/Harumi Sugao
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