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東洋太平洋王者の永田大士 WBO-AP王者の井上浩樹を返り討ち S・ライト級2冠統一王者に

2024年2月22日 22時22分

 東洋太平洋&WBOアジアパシフィックS・ライト級タイトルマッチ12回戦が22日、後楽園ホール「Lemino BOXING フェニックスバトル」のメインで行われ、東洋太平洋王者の永田大士(三迫)がWBO-AP王者の井上浩樹(大橋)に2-0判定勝ち。永田は東洋太平洋王者の初防衛に成功、井上はWBO-AP王座の初防衛に失敗した。スコアは114-114、115-113、116-112。

永田㊧と井上の激しい攻防

 両者は井上が日本王者だった20年7月に対戦、永田が下馬評を覆す7回TKO勝ちで新王者となった。その後、井上は引退をへてWBO-AP王者に、永田は日本王座陥落から東洋太平洋王者となり、今回の2冠戦を迎えた。

 サウスポー対決。ガードの高い永田がジャブで前に出て、井上も力強い左ストレート、右フックで迎撃する。ラウンド終盤、井上が右アッパーをヒットして、下がる永田に畳みかけた。2回は永田のプレスが効いた。距離を詰めてボディ打ち、左ストレートで井上を下がらせた。3回も永田が井上を押し込んで、パンチを打ち込む展開だ。

 4回、受けに回っていた井上が出てアッパーを決めると永田がダメージを負う。井上は猛攻を仕掛け、永田は立っているのがやっと。しかし懸命に前に出て、ボディ打ちで反撃。これに対して井上も打ち返して永田を追い込み、永田はなんとかゴングに救われた。井上は打ちつかれたか、5回はあまり手を出さなかった。

 永田は6回、手数で上回り、かつ距離を詰めずに被弾を防いだ。7回は井上が鋭い右フック、左を打ち込むが、永田も手数では負けずにボディ打ちを見せた。左周りしながらジャブ、左ストレートの永田は8回も優勢。井上はヒッティングで右目の上をカットした。

 先手を取られう続ける井上はなかなか攻撃に転じられず、ペースをつかうことができない。10回、打撃戦に打って出るが、永田は脚を使いながら対応。井上は一発の迫力は抜群だが、追い足は伸びず、むしろ打ち勝っているのは永田だ。

 井上は11回、右アッパーを決めてチャンスを作って勝利にのぞみをつないだ。最終回は両差ともに力を出し切る打ち合いをして、試合終了となった。

 34歳の永田は19勝6KO3敗2分。永田は「もっと攻めてくると思っていたので想定外だった。挑戦者のつもりで井上浩樹選手に挑戦した。井上浩樹選手に勝つことだけを考えていて次のことは考えてない」と話した。WBO世界15位にランクされる31歳の井上は雪辱ならず。17勝14KO2敗。

 永田は試合後、「アッパーだけでなく、すべてのパンチがガツンときた。知っていたからこらえられた」と井上の強さを認めた上で、「途中からトレーナーの指示を聞くことができた。4ラウンドに猛攻を受けたときも『ジャブを突いて左にまわれ』という声が聞こえた。(採点は分からなかったけど)僕の中ではやることをやったと思った」と試合内容に納得した。

 井上は4回の猛攻で左手を痛めた模様。永田との試合を「楽しかった」と振り返り、「正直ここまでかなとは思いました。自分の人生の中では一番くらいにがんばったので、もういいかなと思います」と声をつまらせた。

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