日本Ｓ・バンタム級タイトルマッチは24日、東京・有明アリーナで行われ、チャンピオン下町俊貴（グリーンツダ）が挑戦者平野岬（三松Ｓ）に２－０判定勝ち。タイトル４度目の防衛を果たした。

　タイトル初挑戦の平野は近づかず離れずの距離でリズムを取り、サウスポー下町の打ち終わりに右を放っていく。平野の狙いを察知した下町は慎重なスタートをきった。右ジャブ、左ストレートを出しつつ、時折パンチをつなげてくる平野をかわしざま右フックを合わせる。４回、下町の軽いヒットで平野は顔を少し赤くしたが、前半を終えてアナウンスされた途中採点は下町の２－１（49－46が２者、47－48）だった。

　６回、下町は先制のダウンを奪った。出てきた平野に回り込むようにして右フックをコネクトし、キャンバスへ送ったものだ。しかしその後も全般的に両者坦々と回を重ねた。下町はクリーンヒットを避けつつも平野の動きをコントロールしているとも言い切れず、迎えた最終10回には平野が打ち返した右で腰からダウンを喫してしまった。

　最終的なスコアは95－93が２者で下町だったものの、一人は94－94。「２連チャンでこの会場でダウンしてしまいました。平野選手はやりにくかったです。最終回はプロとして行かなアカンと思って打ちに行きましたけど……」と辛勝の下町は語った。これで20勝12ＫＯ１敗３分とした。健闘の平野は11勝４ＫＯ２敗。