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マグラモ弟が元王者クアルトを下す マニラの興行

2025年3月20日 20時27分

 現地時間20日、フィリピンのメトロマニラ、パラニャケ市のオカダ・マニラ・ホテル&カジノでは、元6階級制覇王者のマニー・パッキアオが長年サポートを続ける定期興行『Blow by Blow』が行われた。メインイベントはWBCインターナショナル・ライトフライ級王座決定戦、IBF同級12位のアルビン・マグラモ(フィリピン/107.9ポンド)と元IBF世界ミニマム級王者のレネ・マーク・クアルト(フィリピン/107.1ポンド)の一戦。結果は12回判定でマグラモが勝利し、新王者となった(116-110、116-110、114-112)。

 上背で勝るサウスポーのマグラモはガードを高く固めながらじりじりと前進、好戦的にパンチを出していく。クアルトのパンチはパワーこそ感じるものの単発で、多くを外され初回のポイントを落とす。序盤、ペースはややマグラモに傾きながら4ラウンド終了時の採点はジャッジ3者とも39-37でやはりマグラモ優勢。

 5ラウンド中盤、マグラモの左ボディーストレートがモロに入り、クアルトは座り込んでダウン。再開に応じるも終了間際に右を食い2度目のダウンを喫した。6ラウンド、クアルトはマグラモのボディーにパンチを集め逆転を狙い、打ち合ったマグラモに右フックを決めて膝を揺らす。その後も両者激しく打ち合い、短い距離に強いクアルトの有効打が増え、盛り返してきた。

 8ラウンド終了時の採点も引き続き3対0(77-73、77-73、76-74)でマグラモ優勢ながら、中盤以降はクアルトが前に出て相手を下がらせ、互いに疲労を見せてクリンチやスリップする場面も増えた。

 最終回、マグラモは右アッパー、クアルトも左ボディーをヒットして懸命に手を出し合う中で終了のゴングを聞いている。パッキアオ氏からベルトを渡された元WBOオリエンタル同級王者でもある28歳のマグラモ(19勝11KO2敗1分)は、OPBF東洋太平洋スーパーフライ級チャンピオン、ジーメルの弟。一方こちらも28歳のクアルトは23勝13KO8敗2分。

 セミファイナルは空位のフィリピン・バンタム級王座決定戦、同級3位のノリ・ジァームス・マキリャン(フィリピン/117.8ポンド)と同級4位、エイドリアン・レラサン(フィリピン/117.8ポンド)が対戦し、3ラウンド2分36秒TKOでレラサンが勝利。新王者となった。

 初回はジャブを中心に積極的に手を出して得点したサウスポーのレラサンだが、2ラウンドに偶然のバッティングで左まぶたから出血。ドクターチェックを終え再開するとマキリャンは時折笑顔を見せながらじりじりと前に出るが、右を外され、なかなか有効打を当てられない。

 3ラウンド1分過ぎ、マキリャンが右ストレートを出したところへレラサンの右フックがカウンターとなりアゴに入るとマキリャンがゴロンとダウン。カウント8で再開後、レラサンが勝負をかけて連打を浴びせると、ロープを背にしたマキリャンが防戦一方となったところでレフェリーが割って入った。

 日本での戦績は1戦1敗(24年10月、エイドリアン・アルバラードに8回判定負け)のレラサンは15勝7KO8敗。リングに上がったWBC世界ミニマム級チャンピオンのメルビン・ジェルサレムからベルトを渡された。一方、OPBF東洋太平洋同級5位でもあるマキリャンは10勝7KO3敗。

 WBCアジア・フライ級シルバー王座決定戦はロデリック・バウティスタ(フィリピン/114.1ポンド)が前日の公式計量で951グラム・オーバー、体重超過により失格となり、アレック・ボニタ(フィリピン/111.1ポンド)が勝利した場合のみ新王者という変則ルールのもと行われた。結果は3ラウンド1分36秒TKOでバウティスタが勝利し、王座は空位のまま。

 バウティスタはスタートから前進、パンチを振りながら攻勢を掛け、サウスポーのボニタは右手を前に出しながらリングを広く使う。パワーに自信を持つバウティスタがガンガン距離を詰めていくと、ボニタは迎え打つというよりも決定打を外すので精一杯。早くも2ラウンドには左眼尻がぷくっと腫れだした。

 迎えた3ラウンド、ボニタを青コーナー前に詰めたバウティスタは左フックをヒット、ボニタはサイドステップで追撃を回避しようとするものの、ダメージのせいか足が言うことを聞かず、そのまま尻もち。立ち上がったものの、カウント途中でセコンドがエプロンに上がり棄権を申し出たため試合終了となった。IBFライトフライ級14位でもある20歳のバウティスタは8戦全勝6KO。敗れた22歳のボニタは8勝5KO1敗2分。

 またライト級6回戦、エマン・バコサ(フィリピン/136.2ポンド)はアーノルド・ダリウス・マキタ(コンゴ/135.3ポンド)に6回判定勝ち(58-56、58-56、59-55)。マニー・パッキアオの息子だという報道もある21歳のバコサは6勝4KO1分。マキタは2勝2KO3敗。

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