June
25
Wednesday

ボクシングニュース | ボクシングビート編集部制作

share

26°C Rain
Tokyo

Boxing News(ボクシングニュース)

Home > recommend > 「絶望はまったくしていない。いつか必ずウェルター級王者に」佐々木尽が会見

「絶望はまったくしていない。いつか必ずウェルター級王者に」佐々木尽が会見

2025年6月25日 20時34分

 19日にWBO世界ウェルター級王者ブライアン・ノーマンJr(米)に挑み、3度ダウンを喫して5回KO負けを喫した佐々木尽(八王子中屋)が25日、都内で報道陣のインタビューに応じた。ノーマンに敗れた佐々木は病院に緊急搬送され、試合後の会見に応じられなかった。

中屋会長㊧、廣隆チーフトレーナーとともに会見に臨んだ佐々木

 あの日ノーマンの左フックでキャンバスに後頭部を打ちつけた佐々木。中屋一生会長によると、リング上では中屋廣隆チーフトレーナーと受け答えもしていたそうだが、記憶は断片的に抜け落ちていたという。「気が付いたら病院だった」という佐々木は、その後徐々に記憶を取り戻したそうだ。

 試合では、開始ほどなくして右を伸ばした直後にノーマンの左フックをカウンターされて倒された。「攻撃しようとして動きを止めてしまった。あれからプランが崩れた」と佐々木が振り返ったように、その後の展開を決める痛いダウンとなった。「ムキになって雑に行ってしまって、そしてまたカウンターされました(2度目のダウン)」(佐々木)

 佐々木はノーマンとの差をとくに技術面で痛感した、と脱帽した。「ノーマンは攻撃にディフェンスが入っていて、ディフェンスに攻撃が入っている」と佐々木。それでも「根本的にスピードやパワーに差は感じなかった」と言い、これはノーマンのうまさに「自分の100の力を20ぐらいにさせられた」からだという。

 2回3回と被弾を重ね、ダメージをためた佐々木は、それでもなおノーマンをグローブで誘うようなしぐさも見せたが、これは誘いに乗って打ってきたノーマンにカウンターを当てようとしていたから。「ノーマンは攻撃の際に隙がある」と佐々木なりに戦前から狙っていたポイントだった。しかし年齢が佐々木とそう変わらないノーマンがカッとなって乗ってくることはなかった。チャンピオンの冷静さも印象的な試合だった。

 中屋トレーナーは「尽が見せたことのない姿を(試合で)見せたかったが、ノーマンは予想以上の成長を遂げていた」とチャンピオンを称えていた。

世界の夢を信じて再起を誓った佐々木

 結果的には惨敗となったが、23歳の佐々木があきらめるのはまだ早い。「相当な差があると思われたでしょうけど、今回の試合で味わったものを吸収すればウェルター級チャンピオンを獲れると、自分はまだ思っています」ときっぱり。「絶望はまったくしていません。応援してくれる人に早くベルトを見せたいという気持ちが強いです」と再起をアピールした。

 中屋ジムでは、まずは佐々木をしっかりと休ませる方針。再起に向けた話し合いは、佐々木が病院で再検査を受けてからになるという。

Related article
関連記事