健文トーレス、暫定王者ヒメネスに11回KO敗 WBA挑戦権獲得ならず

試合情報(日本語)

 キルギス共和国のビシュケク・アリーナで開催された『3150×LUSHBOMU vol.7 in キルギス』。同国初のプロボクシング興行内で行われたWBA世界スーパーフライ級挑戦者決定12回戦は、暫定王者のダビ・ヒメネス(コスタリカ)が9位の健文トーレス(TMK)を11回1分12秒KOで下した。

11回、ヒメネスのボディーショットで沈んだトーレス

 立ち上がり、サークリングするヒメネスに、トーレスが右ストレートをヒットすると、ヒメネスは左フックを振ると同時に飛び込んでくる。トーレスはそこへ右ストレート、左フックのカウンターを狙うが、ヒメネスは細かいステップでそれを外す。

 2回、ヒメネスが左フック2発をボディーに叩きつけるとトーレスは尻もちをつくダウン。しかし、ダメージは感じさせず、ヒメネスの突進をしっかりと迎え打つ。

 4回、バッティングでトーレスが左目上をカット。するとヒメネスは接近して頭を押しつける位置を取り、巧みにトーレスの心を揺さぶりにかかる。

試合巧者ぶりを発揮したヒメネス㊧

 基本的にヒメネスが前に出て攻め、トーレスが左ボディーカウンターなどを狙う形。だが、トーレスの打ち気を察すると、ヒメネスは距離を取ってトーレスの空振りを印象づけるなど、戦い方が実にしたたかだ。6回、ヒメネスの左フックがヒットすると、トーレスは一瞬動きを止める。波に乗るヒメネスは、ジャブ、フック、アッパーと多彩な左を見せながら、右から左フックをクリーンヒット。8回、今度はヒメネスが右目上をバッティングでカットしたが、飛び込むタイミングを様々に変えてトーレスを幻惑し、内側に切り込む速い左フックを有効に使った。

 トーレスは、ヒメネスの速い出入りにどうしても後手を踏まされてしまう。リズムに乗っているヒメネスは、速い動きがまったく落ちてこず。逆に、動きが小さかったものの、主導権を握られっぱなしのトーレスに疲労の色が濃くなっていった。

 11回、トーレスが狙い続けていた左ボディーカウンターを逆に突き刺したヒメネス。これがみぞおちを捕らえると、トーレスは悶えながらダウン。10カウントが数え上げられた。

 打ってよし離れてよしのオールラウンドぶりを披露したヒメネス(33歳)は17勝12KO1敗。迎え打つスタイルから抜け出せなかったトーレス(37歳)は15勝10KO6敗。

■プロアマ両方でリングに上がるドゥスマトフ勝つ/東京五輪銅ビボシノフKOデビュー
 S・フライ級8回戦は、WBAミニマム級9位のハサンボーイ・ドゥスマトフ(ウズベキスタン)がマーク・アントニオ(フィリピン)をジャッジ三者ともフルマーク(80-72)をつける大差判定勝利を収めた。

 159cmと小兵サウスポーのドゥスマトフは、ハイガードで歩きながら距離を詰め、右サイドへの素早い移動から左ショートをヒット。アントニオの攻撃をブロックとヒザを柔らかく使ったダッキングでしっかりと防ぎ、右をボディーに、左を上下に刺していく。

 ドゥスマトフは堅いガードでアントニオの強打を潰すと、左アッパーをボディー、顔面へ。しかし、体を沈めながら放つ左フックは強く振るものの、攻める攻撃とテンポが単調で、アントニオも慣れてしまった感。巧さは存分に見せたものの、インパクトある強さを披露することはできなかった。

 2016年リオデジャネイロ(L・フライ級)、24年パリ(フライ級)とオリンピックで2度の金メダルを獲得。プロとアマチュア双方の活動を続けているドゥスマトフ(32歳)は7勝5KO。アントニオ(28歳)は11勝11KO3敗。

 また、東京五輪フライ級銅メダリストのサケン・ビボシノフ(カザフスタン)がS・フライ級6回戦でプロデビュー。クリスティアン・レガネ(フィリピン)を初回KOに下した。

 小さなステップでじりじりと迫ったサウスポーのビボシノフが、開始してまもなく左ストレートを決めてレガネにカウントを聞かせる。立ち上がったレガネは右のスイングを狙うが、ビボシノフは丁寧なステップバックでかわしつつ、そのタイミングを計って左ボディーアッパーをカウンタ―。レガネはたまらず悶絶しカウントアウトされた。

 ビボシノフ(28歳)はアマチュア時代、坪井智也(現・帝拳)にもポイント勝ちしている実力者だ。レガネ(23歳)は6勝4KO2敗3分。

タイトルとURLをコピーしました