14日、名古屋市のIGアリーナで指名挑戦者クリスチャン・メディナ(メキシコ)を迎えての3度目の防衛戦に臨む、WBO世界バンタム級王者・武居由樹(大橋)が3日、所属ジムで練習を公開した。
「ここまで完ぺき。仕上がりは過去イチです」。前日の井上尚弥の言葉を借りて、自身の現状を表した武居。初回KOで終えた5月の前戦では「(負傷明けの)右肩の不安が若干あった」というが、「いまはその不安も全くない。150%」と付け足した。試合間隔が詰まり、コンディションを保ったままトレーニングを再開できたことがプラスに作用したようだ。静岡・富士市で張ったキャンプでは、最終日に富士山の七合目まで走り登り、吉田京太郎(ワタナベ)、西岡怜英(川崎新田)、小山涼介(金子)ら「メディナにファイトスタイルが似ている」(八重樫東トレーナー)日本ランカークラスとのスパーリングで感覚をつかんだ。
「ガンガン前に来る、タフでフィジカルの強い選手」とあらためてメディナを評す。メキシカン特有のリズムは「あまり気にしていない」といい、「突き放して戦いたいけれど、自分の距離を突破されての打ち合いも覚悟している」と柔軟に対する構え。「メディナは打たせながら入ってくる選手なので、入られたらどうするかということも武居とやってきた」(八重樫トレーナー)。心も体も準備は抜かりない。
井上尚弥vs.中谷潤人(M.T)とともに、日本人同士のスペシャルカードとして期待高まる那須川天心(帝拳)戦については「いまはいったん置いときます」と言葉を濁したが、「今回もバチっと倒してクリアして、(メインイベントの)尚弥さんにつなげるととともに、自分の未来へとつなげたい」と朗らかに宣言した。
報道陣に見せたのはシャドーボクシング1ラウンド、ミット打ち1ラウンド。スタンスを広く取り、距離を遠く感じさせる間合いから伸びやかなブローを飛ばしまくった。課題とする拳を返した左ストレートを、八重樫トレーナーが持つミットに次々と打ち込み、前回ユッタポン・トンディー(タイ)を何度も倒した左フックは1発だけ披露した。
左アッパーから得意の右フックへつなぐその間隙に、メディナはおそらく左フックを狙ってくるだろうが、武居の多彩な左は出どころとタイミングが同じで読みづらい。今回の試合でもここがポイントとなるだろう。
