元王者デービス、S・ライト級で再起 キャリントン正規王座に 「RING6」前座から

試合情報(日本語)

現地時間31日、米国ニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデンで行われた「RING6」のセミファイナルは昨年6月、エドウィン・デ・ロス・サントス(ドミニカ共和国)戦を前に約1.9Kg体重超過しWBO世界ライト級王座を剥奪され、試合も中止となった前王者のキーショーン・デービス(米国/139.2ポンド)がスーパーライト級12回戦で再起した。WBCスーパーライト級9位のジャーメイン・オルティス(米国/139.2ポンド)を12回2分47秒TKOに下した。

スイッチヒッターのオルティスはサウスポーでスタート、しかしデービスは苦にする素振りを見せずジャブから試合を組み立てていく。3ラウンド、オルティスが右ショートを返すなどレベルの高い技術戦は、デービスがやや優勢の印象。

10ラウンド、デービスの右ストレートがヒットするとオルティスの左まぶたが腫れはじめ、11ラウンド開始直後にドクターチェックが入った。再開後、ロープに追い込んだデービスの左ボディーフックでオルティスは自ら膝をついてダウン。ここは粘ってゴングに逃げ込んだオルティスだが、最終回も残り15秒ほどでデービスの左ボディーが再びヒット。オルティスが膝をつくと同時にトーマス・テイラー(米国)レフェリーが両手を交差した。

WBOスーパーライト級で1位の26歳、デービスは14勝10KO1無判定試合。WBA10位、IBFとWBOで11位にランクされる29歳のオルティスは20勝10KO3敗1分。

■フェザー級新王者にキャリントン
前王者スティーブン・フルトン(米国)いわく「剥奪ではなく返上」によって、空位となったWBC世界フェザー級王座決定戦は、同級暫定王者のブルース・キャリントン(米国/125.6ポンド)と同級2位、カルロス・カストロ(米国/125.2ポンド)で争われ、9ラウンド1分29秒KOでキャリントンが勝利。晴れて新王者となった。それにしてもWBCには、暫定王者からエレベーター式に正規王者となるケースと、今回のように改めて王座決定戦が組まれるケースの違いを明瞭にしてもらいたいものである。

シャープなジャブからペースを握ろうとするキャリントンに対し、カストロはじりじりと前に出ながら持ち味のコンパクトなパンチを出していく。3ラウンド、左フックからの連打を浴びせるなどキャリントンが主導権を握りかけるが、4ラウンドにカストロの右フックをテンプルにクリーンヒットされたキャリントンは足をバタつかせながらロープ際に後退。カストロがキャリントンをコーナーに詰めて右をねじ込む。

ダメージが残るキャリントンは5ラウンドもカストロの右を浴びて膝を揺らしたが、徐々に回復の兆しを見せる。8ラウンド序盤、偶然のバッティングが起きてタイムが入ったものの、再開後にキャリントンはコンビネーションをヒットして流れを取り戻す。

迎えた9ラウンド、キャリントンがコンパクトな右フックから連打を浴びせ、最後は右フックを好打。カストロが背中からダウンして、カウントが読み上げられる。カストロが上半身を起こしたところでカウントアウトとなった。地元ブルックリン出身、28歳のキャリントンは17戦全勝10KO。31歳のカストロは30勝14KO4敗とし、キャリア初の世界挑戦は失敗に終わった。

■ヘビー級ミラーのかつらが外れる 

2度の禁止薬物接種も記憶に残る元世界ランカーのジャーレル・ミラー(米国/317.6ポンド)が約17ヵ月ぶりの再起戦を行い、ヘビー級10回戦でWBC30位のキングスレイ・イベー(ナイジェリア/288ポンド)に10回判定勝利を収めた。スコアは97-93が2者に94-96の2-1。

鈍重な動きの両者の立ち上がりだったが、2ラウンド終盤に予想外のハプニング。近い距離での攻防のさなか、ミラーの髪の毛(かつら)がパカパカと浮いてしまう。リングサイドが騒然とし始めるなかゴング。インターバルでミラーがおどけた表情を見せながら腹を決め、自ら取り外すと会場は一層騒々しくなった。

試合はサウスポーのイベーに対し、近い距離で戦いたいミラーはのっしのっしと前進するもののパンチが出ず、体で押す場面が多い。終盤に入っても展開に大きな変化はなく、ミラーが前進しイベーがコンパクトなパンチで対抗するものの、どちらもガス欠状態となり、2ラウンドの“事故”以降はこれといったヤマ場がなかった。

37歳のミラーは27勝22KO1敗2分とし23年3月以来の白星を手にした。なおミラーが放り投げた“髪の毛”はリングサイドで観戦していたWBOヘビー級王者のファビオ・ウォードリー(英国)が手にし、試合後にカメラに収まって観客の笑いを誘っていた。敗れたイベーは16勝14KO3敗1分。

■アダメスが計量直前に病院搬送で世界戦は中止に

そしてアンダーカードで残念なニュース。22年10月にWBC世界ミドル級暫定王座を獲得し、24年5月にエレベーター式に正規王座へ格上げされたWBC世界ミドル級チャンピオンのカルロス・アダメス(ドミニカ共和国/24勝18KO1敗1分)が同王座4度目の防衛戦として同級6位、オースティン・ウィリアムス(米国)と対する一戦は、計量直前にアダメスが病院に搬送されて試合を棄権。タイトルマッチは2日前に中止となっている。アダメスが脱水症状を起こしたという報道もあるが、昨年12月のウィルバルド・ガルシア(メキシコ)対寺地拳四朗(BMB)戦しかり、体調不良を訴えた選手の逃げ得の印象が否めないという声もある。

世界戦が空振りとなったウィリアムス(168.6ポンド)は代役のウェンディ・トゥーサン(米国/167.2ポンド)とスーパーミドル級10回戦で対戦し、3-0判定勝利だった(98-91、99-90×2)。

4ラウンドに右アッパーでダウンを奪ったサウスポーのウィリアムス。しかし、粘るノーランカーのトゥーサンを仕留めきれず、世界ランカーらしさを見せることはできなかった。29歳のウィリアムスは19勝13KO1敗。33歳のトゥーサンは17勝7KO4敗。

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