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井上尚弥 11回TKOで初防衛も「情けない試合」

2014年9月5日 21時32分

 5日東京・代々木第二体育館で行われたWBC世界L・フライ級タイトルマッチは、王者の井上尚弥(大橋)が同級13位サマートレック・ゴーキャットジム(タイ)に11回TKO勝ちを収め初防衛に成功した。タイムは1分8秒。

井上尚弥が初防衛に成功(ボクシングニュース)
11回TKOで初防衛に成功した井上(右)

 スタートは背の低いサマートレックが接近戦を仕掛けるかと思いきや、タイ人が下がり、井上が前に出る展開。スピードとリーチで上回る井上はジャブ、右ストレートでプレスをかけていく。井上は2回からボディブローを有効に使い、左右のボディ攻撃にアッパーを交え、挑戦者を確実に追い込んでいった。

 井上は4回、左ボディブローを効かせ、すぐさま右フックをフォローしてサマートレックをキャンバスへ。ここをサマートレックが何とかしのいだものの、ノックアウトは時間の問題と思われた。

 ところがこのあたりから井上の動きが徐々に鈍ってくる。心配された減量の影響なのだろうか。ボディの連打、カウンターの左フック、右アッパーなどを繰り出してサマートレックを翻弄し、6回には左ボディブローで2度目のダウンを奪うが、なかなかフィニッシュに結びつない。その後も接近戦に応じたり、相手にわざと打たせたりしてみるが、サマートレックの抵抗は続いた。

 ワンサイドながら試合を終わらせられない井上だったが、11回左右のパンチを当ててラッシュしたところでレフェリーが試合を止めた。井上は7勝6KO無敗。世界初挑戦に敗れたサマートレックは17勝5KO5敗。

 リング上で井上は「情けない試合をして申し訳ない。相手がタフだった。正直L・フライ級に仕上げるのが精いっぱいで、リングの中では0点。これからはフライ級に上げたい。レベコにしろ、エストラーダにしろ、アムナットにしろ強いチャンピオンがいるので楽しみです」とファンにアピールした。

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