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天笠尚が12回逆転TKO勝ち、竹中あと一歩及ばす

2014年10月15日 20時56分

 OPBF東洋太平洋フェザー級タイトルマッチが15日、東京・後楽園ホールで行われ、チャンピオンの天笠尚(山上)が挑戦者6位の竹中良(三迫)にリードを許される展開ながら、最終12回に逆転TKOを決め、3度目の防衛に成功した。

天笠が12回逆転TKOでV3(ボクシングニュース)
竹中に右を打ち込む天笠(右)

 好戦的な両者による一戦は、スタートからパンチの交換の多いエキサイティングな展開となった。天笠が2回に左右のパンチを決め、竹中は両目上部をカット。しかし力強い左ボディブローなどで攻勢をアピールした挑戦者が、4回を終わって39-37×2、38-38とわずかながらリードした。

 天笠は打たせているのか、打たれているのか、ポイントをはっきりとピックアップするには決め手を欠くボクシング。それでも6、8回に天笠らしい連打を見せて、竹中の顔面にパンチを打ち込んだ。対する竹中も2回に負った傷口から激しく出血しながら、ボディだけでなく右ストレートや左フックを決めて、リードを明け渡さない。8回終了時の採点は3者とも77-75で挑戦者を支持した。

 終盤に入ってもどちらも一歩も引かない攻防が続く。10回に挑戦者の右で王者が後退。これであとのなくなった天笠は11回に攻めて出たが、竹中もひるまず応戦。勝負はあったかに思われたが、最終12回にドラマが待っていた。開始ゴングと同時にラストスパートをかけた天笠が襲い掛かると、カウンターの左フックが決まって竹中が大の字にダウン。大歓声がリングに降り注ぐ中、竹中は立ち上がるが、天笠がラッシュしないわけがない。連打を浴びた竹中がキャンバスに崩れ落ちると、主審が即座に試合をストップした。タイムは1分15秒。天笠は28勝19KO4敗2分。竹中は11勝6KO3敗1分。

早期決着を実現したさくら

◇S・バンタム級8回戦
さくら淳(横浜さくら)[TKO1回1分28秒]三瓶数馬(協栄)
 日本S・フェザー級14位の三瓶と日本ライト級14位のさくらによる注目の無敗対決はゴングと同時に期待に違わぬ打撃戦。中間距離での緊張感あふれる打ち合いは互角に見えたが、クライマックスは思いのほか早く訪れた。さくらのボディブローが一瞬効いたか、襲い掛かるさくらと三瓶が近距離で打ち合うと、さくらの右フックがカウンターとなって炸裂し、三瓶が体をねじらせながらバッタリ。主審はカウントを数えなかった。フィリピン出身のさくらは12勝9KO無敗。昨年の全日本新人王に輝いた19歳の三瓶は11勝4KO1敗。

◇S・バンタム級8回戦
戸井健太(三迫)[TKO2回50秒]瀬藤幹人(協栄)
 元日本S・バンタム級暫定王者で現8位の34歳、瀬藤が右をよくヒットさせ好スタートを切ったかに見えた。しかし2回に戸井の右ストレートがカウンターとなって瀬藤に炸裂。グニャリと倒れた瀬藤を見た主審はノーカウントで試合を止めた。初KO勝ちでランカー撃破の戸井は4勝1KO4敗。ここ最近いいところのない瀬藤は34勝18KO12敗3分。

◇S・フライ級8回戦
白石豊土(協栄)[負傷引き分け2回1分45秒]松山真虎(ワタナベ)
 両者の対戦は当初6月に予定されていたが、日本S・フライ級7位の白石が減量失敗で棄権。仕切り直しの一戦は松山がジャブとワンツーで先制し、白石も冷静に対処するという立ち上がりだったが、2回に偶然のバッティングで松山が右目上部をカットしてストップとなった。

◇L・フライ級8回戦
成塚亮(ワタナベ)[3-0(76-75、77-75、77-74)]守屋和明(石川立川)
 初回に成塚が守屋からダウンを奪い、サウスポーの守屋は2回に巧打。しかし3回以降、両者は距離を詰めるのに苦しみ、パンチの交換が乏しく、クリンチの多い展開に終始した。いくらか有効打のあった成塚に軍配。

◇女子S・フライ級6回戦
高野人母美(協栄)[TKO4回1分59秒]ドークマイパ・ソーデイントン(タイ)
 6月にプロ6戦目で初黒星を喫したモデルボクサー高野の再起戦。背の低いドークマイパを最初は攻めあぐねたが、最後は連打でストップ勝ちを呼び込んだ。試合後は「勝てたことはうれしいけど、メンタルが弱い自分自身に苛立った」とコメント。金平桂一郎会長は、年内にもう1試合組む方針。

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