10日午後東京・原宿の国立代々木競技場第二体育館のダブル世界タイトルマッチで、日本のリング今年最大の番狂わせが起きた--WBA・S・フェザー級タイトル戦で、王者ホルへ・リナレス(帝拳)が6位フアン・カルロス・サルガド(メキシコ)の強打を浴びて初回わずか1分13秒TKO負けし、王座から転落したのだ。
ガードをしたつもりが、僅かのスキを突かれて、左フックをテンプルに直撃されると、リナレスはもろくもキャンバスに崩れ落ちた。辛くも立ち上がったが、すぐさまサルガドの猛攻にロープにつまり、左右を乱打されて2度目のダウン。これも立ったが、今度はレフェリーも続行を認めなかった。
リナレスはせっかくゴールデンボーイ・プロモーションと契約し、これに勝てば次からアメリカでビッグマッチへのルールが敷かれていたが、修正が迫られること必至。これだから、ボクシングはこわい!
それでも、試合後記者会見に応じたリナレスは「いつでも誰とでもやるつもりでいるが、今はサルガドとリマッチをしたい」と、再戦を訴えた。また、GBPのボス、オスカー・デラホーヤ氏の代理でやってきたロベルト・ディアス・マッチメーカーも「ボクシングでは当たり前の出来事。ホルヘは今でもGBPの一員、もっと大きくなって帰ってくると信じている」と、なおリナレスに期待を寄せている。