ワタナベジムのWBA世界チャンピオン、S･フライ級王者の河野公平とL･フライ級王者の田口良一が5日、都内のジムで28日に引退相撲を行う大相撲の西岩親方（元関脇若の里）と合同練習を敢行した。

　合同練習は後援会関係のつながりから実現。河野と田口が親方にボクシングを、西岩親方が両チャンピオンに相撲を指導する形で進められた。ボクシング・グローブをつけるのは初めてという西岩親方だが、河野と田口の3倍近い140キロの体重から繰り出すパンチは威力十分。パンチを受けた河野は「すごいパワーです」と目を丸くした。

　相撲トレでは両王者は四股、股割りの基本からぶつかり稽古まで経験した。河野と田口はそろって体が硬く、股割りで苦悶の表情を浮かべた田口は「これは普段の練習に取りいれるといいかもしれない」と何かヒントを得た様子。両選手は先月27日に3度目の防衛を成功させ、まだ本格的なトレーニングを再開していないとはいえ、慣れない相撲の練習に四苦八苦だった。

　西岩親方は昨年9月に引退し、今月28日に両国国技館で引退相撲と断髪式を行う。渡辺会長も土俵に上がってはさみを入れる予定。