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中国で世界奪取の木村翔が帰国「無意識に手が出た」

2017年7月29日 23時16分

  28日中国・上海で行われたタイトルマッチで、五輪2大会連続金メダリストのゾウ・シミン(中)を下し、WBO世界フライ級王座に就いた木村翔(青木)が29日夜、上海からの便で成田空港に帰国した。

成田空港で喜びを語った木村(左)と有吉会長

  殊勲の勝利を挙げた木村はともに戦った有吉将之会長とともに帰国。「まず勝てない」という大方の予想を覆した“シンデレラボーイ”は「寝ていなくて体がバキバキ。実感はわかないですね」と言いながら、その表情は満足そうだった。

 昨晩の世界初挑戦は「判定では勝てない」と初回から前に出るボクシングを貫いた。しかし、3回に右目じりをカットして「(ラウンドの途中から)右目は見えなかった」という。カットはキャリア初のピンチだったが、それでも攻め手を緩めず、11回の猛攻でフィニッシュ。「11回に無意識にあそこまで手が出たのは練習の成果」と執念の勝利を強調した。

木村「同学年の井岡選手とやってみたい」

 これでフライ級はWBOの木村、WBAの井岡一翔(井岡)、WBCの比嘉大吾(白井・具志堅S)と、3人の日本人王者が並立する形に。対抗王者について木村は「井岡選手とはやってみたい。同い年で高校1年生のとき一緒のインターハイに出た。当時から井岡選手は有名で、自分も知っていた」と3階級制覇王者の名前を挙げた。

次戦は指名戦の見通し

 有吉会長によると「試合前にWBOから次は指名試合だと聞かされた」とのこと。現在のランキングでは元WBC王者の五十嵐俊幸(帝拳)が1位にランクされているが、木村は「ゾウ・シミンを倒したのがマグレだと言われないようにがんばります」とだれが相手でも全力を尽くす決意だ。

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